自動運転ベンチャーの米Aurora、クラウドサービスにAWS採用!

シミュレーション回数を1日1,200万回規模に



出典:Aurora Innovation公式サイト

自動運転ベンチャーの米Aurora Innovationが、Amazonのクラウドサービス「Amazon Web Services」(AWS)を採用したようだ。AWS側が2021年12月6日までに発表した。

ちなみにAurora Innovationはトヨタと提携していることでも知られる2016年創業の企業で、今年11月にナスダック(NASDAQ)にSPAC上場している。


■大手クラウドサービスの中からAWSを採用

自動運転車は通常、クラウド通信によってさまざまな情報のやり取りをしながら走行する。そのため、クラウドサービスは必要不可欠だ。また、自動運転技術のシミュレーションやトレーニングをクラウド上で行う場合も、クラウドサービスを利用する必要が出てくる。

クラウドサービスの世界最大手はAWSで、そのほかには「Google Cloud Platform」(GCP)や「Microsoft Azure」なども大手だ。Aurora Innovationはこうしたクラウドサービスの中からAWSを選んだ形となる。

【参考】関連記事としては「トヨタとAWSが業務提携を拡大!モビリティサービス・プラットフォーム「MSPF」を強化」も参照。


■「Virtual Testing Suite」でAWSを採用

今回Aurora InnovationがAWSを採用したのは、自動運転車を走行させるためというより、自動運転技術の強化に向けてクラウド上でシミュレーションやトレーニングを行うためだ。

報道発表によれば、自動運転技術「Aurora Driver」の開発を加速させる独自ツール「Virtual Testing Suite」でAWSを採用し、2021年末までには1日当たりのシミュレーション量を従来の3倍の1,200万回以上にする計画だという。

AWS幹部は今回のAuroraのAWS採用について「加速する自律走行車の技術革新を支援していることを誇りに思う」と述べている。

■どのクラウドサービスの採用が増えていくか注目

どんな自動運転関連企業も、ほぼ必ずいずれかの企業のクラウドサービスを利用する必要が出てくる。前述の通り、自動運転車の走行でもシミュレーションでも、クラウドサービスは不可欠なものだからだ。


AWS、GCP、Azure……。今後どのクラウドサービスの採用が自動運転業界で増えていくのか、注目したい。

▼AWS公式サイト
https://aws.amazon.com/
▼Aurora Innovation公式サイト
https://aurora.tech/

【参考】関連記事としては「自動運転車×クラウドサービス、勝つのはどの企業だ!?」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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