ライドシェア(相乗り)サービス世界大手の米ウーバー・テクノロジーズがこのほど、犯罪歴が判明した登録ドライバー数千人のアカウントを削除したことが米CNNの取材で明らかになった。米国内におけるライドシェアサービスの安全確保について、波紋を呼びそうだ。
米テキサス州ダラスでは2018年5月、性的暴行の犯罪歴があった59歳の男性ドライバーがライドシェアを利用した女性の自宅に忍び込み、女性に性的暴行を加えた罪で逮捕・起訴される事件が発生したばかり。報道などによると、ウーバー社は2015年に身元調査などを確認せずに男性のドライバー登録を認めていた。
ウーバー側はこれまでにドライバーの審査過程に問題があったことを認めている。一方で同社は、2017年の1年間で事前審査によって約20万人のドライバー登録を認めなかったことを明らかにしている。報道などによると、既に登録希望者の犯罪歴などの審査強化に向けて、外部の専門業者に協力を依頼したという報道もある。
アメリカでは州によってライドシェア運転手に関する身元調査の規制が異なる。今後日本を含む各国でもライドシェアが普及する中、安全・安心なライドシェアサービスの維持に向けて議論が必要となりそうだ。