あいおいニッセイ同和損害保険(東京都渋谷区/代表取締役社長:金杉恭三)は2020年7月7日までに、同月より京都府舞鶴市の「舞鶴市共生型MaaS」に参画することを発表した。舞鶴市共生型MaaSは、住民同士の送迎やバス・タクシーなどを組み合わせた交通プロジェクトだ。
現在、住民の移動を支えるバスやタクシーなどの運転手の担い手不足が課題となっている地方都市は少なくない。舞鶴市も同様も課題を抱えており、オムロンソーシアルソリューションズ(OSS)と日本交通と協力し、舞鶴市共生型MaaSの取り組みに着手した。
このプロジェクトにおいてあいおいニッセイ同和損害保険は、自社で手掛ける「安全運転スコアリング」の仕組みを活用し、住民による送迎走行ごとの「点数」や危険挙動の把握などを行い、その結果を送迎した運転手にフィードバックすることで安全運転を促すという。
ちなみにMS&ADインターリスク総研も舞鶴市共生型MaaSに参画し、住民同士の送迎で内在するリスクの洗い出しや対策の検討で協力するという。
■「MaaS×保険会社」の取り組みが加速
自動運転を含みMaaS事業に着手している保険会社はすでに少なくない。三井住友海上火災保険は2019年5月、小田急電鉄が開発するMaaSアプリの実証実験に参画し、MaaS向けの保険の検証を行った。
東京海上ホールディングスは2019年9月、MaaS社会を見据えた保険商品やサービスの開発などを目的として、自動運転技術の開発を手掛けるWHILLとの資本提携を発表している。
あいおいニッセイ同和損害保険も今回の取り組みのほか、2019年8月に香川大学とMaaS保険に関する特別共同研究を開始している。
専用保険、安全運転の促進…。このように、MaaSや自動運転サービスなど新たなモビリティサービスの普及において、保険会社が担える役目は確実にある。
【参考】関連記事としては「あいおいニッセイ、香川大との共同研究でMaaS保険のあり方検討」も参照。