石油元売り大手のJXTGホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区/社長:杉森務)は2020年2月3日までに、MaaSを見越した将来のモビリティプラットフォーム構築に向け、シェア自転車大手でソフトバンクなどが出資するOpenStreet株式会社(本社:東京都港区/代表取締役:横井晃)と協業することを発表した。
報道発表によれば、環境に配慮したエネルギーを電動アシスト自転車や電動スクーターなどのシェアモビリティに供給する拠点を2023年ごろから展開する。環境に配慮したエネルギーとは太陽光発電や蓄電池などのことを指し、現在OpenStreetが展開するモビリティステーションを発展させる形にするようだ
報道発表資料では将来展開するモビリティステーションのイメージ画像が紹介されており、道路に隣接した広場で電動モビリティを充電できるようなスタイルを想定しているようだ。モビリティステーションの屋根には太陽光発電パネルのようなものが配備されており、地下には「蓄電池」とおぼしき設備もある。
両社はこうした取り組みのほか、モビリティサービスに関連するデータを活用したサービスの創出に向け、両社で協業して「データプラットフォーム」を2023年までに構築することを目指すという。
■「CASE」の「S」と「E」を含む事業でシナジー
電車自転車や電動スクーターのシェアリング事業は、次世代の自動車業界の潮流を示す「CASE」における「S(シェアリング・サービス)」と「E(電動化)」の要素を含んだサービスだ。
シェアリングエコノミー(共有経済)は市場規模の拡大が見込まれ、電動化も環境への配慮の気運の高まりから、ますます今後注目されていく領域となる。
こうした中でJXTGグループは「低炭素・循環型社会」への貢献を掲げつつ、「街づくり」や「モビリティ」に関連する事業の創出を目指しており、今回の協業はOpenStreetの事業とのシナジーがあると判断してものだと考えられる。
報道発表では「将来のMaaS時代に向けて新たな価値を提供するサービスを展開するとともに、クリーンなエネルギーを活用したモビリティステーションの構築に向けた取り組みを通じて、低炭素・循環型社会の実現に貢献してまいります」としている。
ちなみにJXTGホールディングス傘下のJXTGエネルギーは2019年10月、デリバリー型カーシェアリングサービス「広島お届けカーシェア(仮称)」の実証実験を開始すると発表しており、2020年度に有償サービスへの移行を目指していることで知られる。
【参考】関連記事としては「カーシェアリングとは? メリットやデメリットは? MaaSの一端を担うサービス」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) April 1, 2019