九州旅客鉄道株式会社(本社:福岡県福岡市/代表取締役社長:青柳俊彦)は2019年12月23日までに、12月下旬から2020年2月中旬にかけ、自動列車運転装置の走行試験を25日間程度実施すると発表した。
試験区間は香椎線の「西戸崎駅~香椎駅間」とされており、試験車両については「819系(DENCHA)1編成(2両)」としている。試験は列車の営業が終わったあとの深夜0時から未明の4時ごろまでの間で行われるという。
実証実験で確認するのは、加速・減速や惰行などの制御機能のほか、乗り心地なども検証するようだ。走行試験は前の部分に運転士が乗務した状態で行われ、将来的には「運転士以外の係員が前頭に乗務する自動運転」を目指すという。
■JR九州が実証するレベルは「GoA 2.5」
今回、JR九州が実証するレベルは「GoA 2.5」に相当する。GoAレベルは鉄道の自動運転の業務形態による分類で、GoA 2.5は「添乗員付き自動運転」に相当する。ちなみにGoAの各レベルは下記のように定義されている。
GoA 0:目視運転
GoA 1:非自動運転
GoA 2:半自動運転
GoA 2.5:添乗員付き自動運転
GoA 3:添乗員付き自動運転
GoA 4:自動運転
GoA 2.5とGoA 3は日本語にすると同じ名称だが、係員が前頭にいなければならないのがGoA 2.5、前頭以外での業務も認められるのがGoA 3に相当する。GoA 3は「舞浜リゾートライン」、GoA 4は「ゆりかもめ」などで導入されている。
■自動車より難易度が低い電車の自動運転化だが…
一般的に電車の自動運転化は自動車の自動運転より難易度が低いとされる。走行路線や走行スケジュールが決まっており、歩行者などが入り込まない空間で走行するからだ。
ただ2019年は6月に「シーサイドライン(金沢シーサイドライン)」で逆走事故が発生するなどしており、安全度の向上への取り組みはもちろん高いレベルで求められる。
【参考】関連記事としては「【解説】見直すべきは「自動運転」にあらず シーサイドライン事故から考える」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) June 6, 2019