日本の大手電機メーカーなどが参加する電子情報技術産業協会(所在地:東京都千代田区/代表理事:遠藤信博)=JEITA=は2020年12月20日までに、次世代通信規格として注目される「5G」(第五世代移動通信システム)市場の世界需要額が、2030年には現在の5000億円から約300倍の168兆3000億円へ拡大するという見通しを発表した。
5G市場の世界需要額は年平均63.7%増で成長すると見込まれている。その中で最も規模が大きいのが「IoT機器」で、自動運転車などが需要を牽引すると予測されているようだ。
自動車が安全に自動運転で走行するためには、従来のカーナビ地図とは比較できないほどの高精度な3Dマップデータが必要だ。膨大な量になるため一定程度は車両のストレージ側にデータを保存するものの、最新データに関してはその都度クラウドと通信して取得しなければならない。こうした際に大容量のデータを高速で取得できる5Gが有用となる。
また、前のトラックについていくトラックの「隊列走行」でも車両間の瞬時の通信が不可欠となり、5Gが欠かせない。こうしたことから5G需要の伸びを自動運転車が牽引するということはうなずける予測と言える。
今回紹介した5G市場の世界需要額見通しについては「https://release.nikkei.co.jp/attach_file/0525620_01.pdf」から閲覧が可能だ。
【参考】関連記事としては「自動運転と5Gの関係性を全解説 コネクテッドカーでも大活躍」も参照。