アメリカ人の3分の2が「自動運転車両は購入したくない」 ロイター通信が調査

安全性と費用面の解決が必要



ロイター通信とフランスの調査会社イプソスがアメリカ国内で自動運転に関する調査を行い、アメリカ人の3分の2が完全自動運転の車を購入したくないと考えているという結果を、2019年4月7日までに発表した。


調査はアメリカ国内に住む2000人以上の成人を対象にインターネットを利用して行われた。その結果、自動運転車両を「購入したくない」と答えた人は64%と半数以上を占め、「購入する」と答えた27%の肯定派を大きく上回った。

また、自動運転に対する安全基準についての質問では、「人間が運転する車より厳しく規制すべきだ」という意見が67%に達し、自動運転の安全性を信頼していない人が多いことが分かった。「同等の規制で良い」と答えた人は19%、「少ない規制で良い」と答えた人はわずか4%だった。

費用面では既存の自動車価格に自動運転の開発費が上乗せされることに対して、63%の人が「自動運転のために費用を使いたくない」と回答した。「費用を使っても良い」と答えた人々も、41%は2000ドル以上使いたくないという意見だった。

今回の調査では、アメリカ国内で過半数の消費者が自動運転について否定的な意見だという結果となった。自動車販売台数で世界2位のアメリカは、自動運転車を開発する企業にとっては無視できない市場であり、やや厳しさを感じる関係者も多いニュースと言えそうだ。


■「自動車を購入する時代」は終わる?

ただし、自動運転社会が実現すれば、オンデマンド配車による自動タクシーやシェア型のサービスが主流になるという見方もある。そもそも個人で車を購入する、という事自体が珍しい時代がやってくるかもしれない。


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