ヘルスケアとモビリティを統合し、移動可能な医療設備を開発して地域の健康課題解決を目指す——。
医療機器大手の株式会社フィリップス・ジャパン(本社:東京都港区/代表取締役社長:堤浩幸)が、ヘルスケア領域でMaaSサービスの開発に参入する。フィリップスの公式サイトにて、2019年4月23日までに発表した。
日本の地方都市は高齢化の加速によって医療機関や医療従事者が不足するなど、さまざまな健康課題が発生している。同社によれば、今回のMaaS領域への参入はこうした自治体からの強い要望を受けてのことだという。
■MONETコンソーシアムに参加、他分野の企業と連携
フィリップスはソフトバンクとトヨタ自動車が立ち上げたMaaS推進プロジェクト「MONETコンソーシアム」に参加しており、他分野の参加企業とも連携していく予定だという。交通だけでなく小売業や物流業界などの他業種とヘルスケアを組み合わせた新しいモビリティサービスの構築も進める。
2019年3月28日に開催された「MONETサミット」ではヘルスケアモビリティのモックアップを展示するなど、具体的な取り組みも進んでいるようだ。想定している活用事例によると、遠隔診断や処方箋の提供などに対応し、医療従事者が乗車すれば移動可能な簡易クリニックとしても使用できるようだ。
フィリップスは自動運転社会も見据えた移動可能なヘルスケアサービスで医療と自宅をつなぎ、健康な街づくりへの貢献を目指す。2019年度中のサービス開始を目指し、2020年度以降はサービスの種類を拡大していく予定だ。
【参考】関連記事としては「国交省が「地域版MaaS」の実証実験支援 最大5000万円補助」も参照。
太っ腹の最大5000万円!国交省が「地域版MaaS」の支援発表 ITや自動運転技術を活用し、地域課題を解決 https://t.co/gyCZbHCKjp @jidountenlab #MaaS #国土交通省 #補助
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) April 21, 2019