自動運転領域に興味・関心があるエンジニアにとっては待望の一冊となる単行本『Autoware:自動運転ソフトウェア入門』(リックテレコム)が発刊された。2015年からオープンソースとして公開されている自動運転ソフトウェア「Autoware(オートウェア)」の機能や使い方が詳しく解説されており、この業界での活躍を目指す人にとっては必読の内容と言えそうだ。
★★本著プレゼント企画へのご応募は「プレゼント応募フォーム」から。
書籍は全208ページで、Autowareの概要やインストールを含めた環境構築方法、ロボット用のソフトウェアプラットフォーム「ROS」の概要、Autowareの立ち上げ方法などが前半で紹介された上で、信号機認識などの物体検出、自己位置推定、経路作成、経路追従などに関する技術の詳細も説明されている。
これまでにAutowareを活用して行われた実証実験の事例などが紹介されていることも、実際にAutowareを使ってみようという人には参考情報として役立つ。具体的には、愛知県で実施された実証実験やヤマハ発動機のオフロード車両に搭載された事例、日本郵便とのプロジェクトなどについて説明されている。
【参考】Autowareについては「オープンソースの自動運転OS「Autoware」普及へ国際業界団体設立 ティアフォー主導の「Autoware Foundation」」も参照。
本著の中では、自動運転業界における共通知識の一つの「自動運転レベル」の解説や、自動運転車に搭載されるLiDARやカメラ、GNSS(測位衛星システム)とAutowareの関係についても説明されている。また、実際に自動運転のシステムを搭載させる実車両がなくても、パソコン上で自動運転のシミュレーションができるように説明されているということもこの本の特徴であると言える。
Autowareは名古屋大学を中心に開発され、現在は同大学発スタートアップのティアフォー社が一層の技術向上に取り組んでいる。歩行者や障害物も少なく、交差点などもない高速道路だけではなく、一般道での自動運転を視野に入れて開発されており、多様な環境に適用した自動運転走行を可能にするものとして注目を集めている。
監修はティアフォー創業者で会長兼CTO(最高技術責任者)の加藤真平氏のほか、藤居祐輔氏、大里章人氏。著者は、安積卓也氏、福富大輔氏、徳永翔太氏、橘川雄樹氏、清谷竣也氏。発売日は2019年2月3日。3240円。
■書籍を読者10名様にプレゼント
自動運転ラボは『Autoware:自動運転ソフトウェア入門』の発売開始に伴い、この領域に挑戦するエンジニアを応援するための特別企画として、ご応募頂いた方の中から10名様に本著をプレゼントさせて頂きます。
『Autoware:自動運転ソフトウェア入門』は自動運転プログラミングの入門編のような位置付けの書籍です。将来性が大きい自動運転領域ではエンジニア不足が続いており、異業種からの自動運転領域へのピボットが活性化して欲しい…。自動運転ラボはそんな思いから、今回のプレゼント企画を実施させて頂く運びとなりました。
応募締切は2019年2月24日で、「プレゼント応募フォーム」からご応募下さい。当選者の発表は発送をもってかえさせて頂きます。
【参考】自動運転領域への転職に関しては、各社が技術開発のスピードを早めている中、求職者側には事前に同領域に関して自ら率先して学んでおくという姿勢も求められる。こうした視点について触れている関連記事としては「【インタビュー】自動運転領域で経験を積み「生き残るエンジニア」に 同領域専門ヘッドハンターの浜野氏と中里氏に聞く」も参照。