自動運転技術、構想から走行まで全プロセスでバーチャル検証可能に

仏ダッソー・システムズとイスラエルのコグナタ社が提携



3次元CAD(コンピューターによる設計)ソフトウェア世界大手の仏ダッソー・システムズ社は2019年1月25日までに、自動運転シミュレーションシステムを開発しているイスラエルのスタートアップ企業コグナタ社と連携協定を結び、自動運転技術のバーチャル検証が可能な新しいプラットフォームを共同開発すると発表した。


ダッソー・システムズの自動車開発のさまざまなプロセスを一括管理できる総合プラットフォーム「3Dエクスペリエンス」に、地理や天候、道路などの条件を多様に設定可能なコグナタのAI(人工知能)自動運転シミュレーションシステム「スイート」を組み込むことで、開発サイクル全体でバーチャルテストが行えるようになり、企業などの自動運転システムの開発の加速に貢献していく。

特に、構想作りなどの開発初期段階からバーチャルテストを行うことができることは大きな強みとなる。この段階で複数の設計案の中から最適なものを選定できるからだ。また各開発プロセスで行ったテスト結果を共有することも容易になり、各部門を密に連携させることができるという。

ダッソー・システムズのフィリップ・ローファーCEO(最高経営責任者)は、報道発表に添えたコメントの中で、「安全な自動運転システムの開発にはバーチャルで数十億キロもの走行テストが必要だ」と述べ、自動運転開発におけるバーチャルシミュレーションの重要性を説いている。

【参考】関連記事としては「自動運転業界がイスラエルに熱視線を送るワケ 「第二のSilicon Valley」最前線」も参照。



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