デンソーグループ会社のエヌエスアイテクス、自動運転実現へ米スタートアップThinCI社に追加出資 高性能半導体開発へ

DFPの計算領域を最適化



株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市/取締役社長:有馬浩二)は2018年9月6日、半導体を構成する部分的な集積回路資産「半導体IP」の設計・開発を手掛けるグループ会社の株式会社エヌエスアイテクスが、自動運転技術の実現に向け、米スタートアップ企業のThinCI社に追加出資を行ったことを発表した。


ThinCIは2010年創業。同社は次世代の高性能半導体のキー技術を保有しており、同社は2016年にもThinCI社へ出資を行っている。

エヌエスアイテクス社は高性能半導体「データフロープロセッサー(DFP)」の開発を手掛けている。報道発表によれば、DFPは「従来型プロセッサーであるCPUやGPUとは特性が異なる新領域のプロセッサーで、複数の複雑な計算処理を反射的に処理することが可能」で、出資先のThinCIはDFPにおける計算領域を最適化し、効率良く同時処理を行う技術を保有しているという。

自動運転車にはセンサーやクラウド通信で得た膨大な量のデータを処理する必要がある。さらに消費電力が少ない高効率さも求められており、エヌエスアイテクス社とThinCI社の連携を強化することによって、高性能半導体の開発の加速が期待される。

【参考】デンソーの自動運転領域での事業については「デンソーなどトヨタ系4社、AI自動運転での新会社設立検討を正式発表 アイシン、アドヴィックス、ジェイテクトが参加|自動運転ラボ」も参照。



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