電気自動車大手テスラ、株式非公開化も検討 イーロン・マスクCEOがツイート

必要額は7兆3300億円、非現実的?


「物言う株主」は必要だろうか、必要ではないだろうか。会社が新事業に取り組もうとするとき、何か口を出されたらいい気がしない経営者もいるだろう。ただ、株主の声がその会社を正しい方向に導くときもある。テスラの場合はどうだろう。







米電気自動車(EV)大手テスラ社の最高経営責任者(CEO)イーロン・マスク氏が2018年8月7日、株式非公開化を検討していることをツイッターの投稿で明かした。経営環境の改善が目的とみられるが、一方で投資家からの相次ぐ圧力に嫌気がさしたマスク氏による口封じ策との見方もでき、今後の動向に注目が集まる。

ツイート後、同社株は急速に値を上げ、7日の終値は約10%高の379.57ドルに達した。マスク氏は同日、従業員らに送った電子メールの中で「テスラにとって最適な事業環境をつくるため」と理由を説明し、株式市場に左右されない環境づくりを目指す考えを示したという。

■非公開化に必要な額は7兆円以上

ただ、株式非公開化には懐疑的な見方が強い。

マスク氏はテスラ株の約20%を保有しているが、非公開化に必要な額660億ドル(約7兆3300億円)をどのように用意するのかといった疑問や、マスク氏が買い取るとしている1株当たり420ドルを基にした場合、テスラの評価額は820億ドル(約9兆1100億円)相当に達し、過去最大規模のLBO(レバレッジド・バイアウト)を行う必要があるためだ。

一方で、「口うるさい投資家」に向けたけん制とみることもできる。マスク氏はメールの中で「特定の四半期のためには良くても、必ずしも長期的に適正ではない決定をするよう強大な圧力を受ける」と述べており、過去にも「上場企業は多くの雑音に取り囲まれる」旨発言している。

度重なる投資家からの圧力や方針の相違にテスラ氏が嫌気がさしているのは、その他のツイートからも感じられる。臭いものにはふたをし、物言う株主は排除するという、いかにもマスク氏らしいとがったマネジメント手法が、詰まるところテスラ社の経営を支えており、先端企業を成長させているという意見も多い。







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