トヨタ自動車(本社:愛知県豊田市/代表取締役:豊田章男)は2018年6月、自動運転車両を用いた新たなサービスを、ヤマトホールディングス株式会社や株式会社セブン‐イレブン・ジャパンと共同開発するための協議を開始した模様だ。移動型の無人コンビニエンスストアを2019年秋にも運用開始したい考えだ。
移動型コンビニには、トヨタの自動運転EV(電気自動車)を活用したサービス「e-Palette(イー・パレット)」が導入されるとみられる。イー・パレットは乗り物をサービス化するMaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)向けの専用車両で、無人コンビニサービスとの相性の良さが期待される。
消費者が移動コンビニを止める「タクシー型」で運用したり、決まった場所まで移動して商品を販売したりする構想が練られているようだ。トヨタは米カフェ大手のスターバックスと移動カフェを実現する計画も立てている。
■移動式コンビニ、中国では「モビマート」
無人型の移動式コンビニとしては、中国・上海で開発が進む「Moby Mart(モビーマート)」が一歩先を行く。利用者がアプリで呼び出せば、モビーマートが消費者の元まで来るという仕組みで、既に実証実験を終えて、2018年内に本格的は事業としてスタートを切ることを目指している。
【参考】モビーマートの屋根部分にはドローンが搭載されていて、半径5キロ以内の場所へはドローンで商品を配送することができるようにしている。在庫が無くなったときには、中央倉庫に補充の必要を通知するという機能も備えられているという。
世界ではすでに開発が始まっている移動式コンビニ。日本でも自動車メーカーとコンビニエンスストアのタッグで、国内初の移動型無人コンビニが誕生する日もそう遠くは無さそうだ。
【参考】自動運転技術を乗用車以外に用いるその他の試みは、「白線ロボットや動くイス… 自動運転はクルマだけじゃない!|自動運転ラボ 」も参照。