東京五輪、トヨタ社長は開会式ではなく、ある場所に向かった

自動運転シャトル「e-Palette」の現場を視察



すでに閉幕した東京オリンピック。開幕のときに開会式が行われたが、その際にトヨタ自動車の豊田章男社長が開会式を欠席したことが、にわかに話題になった。トヨタは五輪の最高位のスポンサー企業だが、さまざまな事情への配慮が理由と当時は報じられた。







そんな豊田社長は開会式当日、開会式の会場ではなく、ある場所に足を運んでいたようだ。トヨタのオウンドメディア「トヨタイムズ」によれば、豊田社長は選手村で導入した自動運転シャトル「e-Palette」の運行管理チームの激励のため、その現場を訪れていたようだ。

■作業着姿でe-Paletteの運行管理室へ

トヨタイムズによると、開会式当日の昼過ぎ、豊田社長は作業着姿でe-Paletteの運行管理室を訪れた。豊田社長は管理室で運行状況を映すモニターをみながら、現場の担当者から説明を受けるなどしたという。

そして開会式が行われた夜は、豊田社長はトヨタイムズの企画のため収録スタジオにおり、その際に、開会式の日にe-Paletteの運行現場に向かった理由を聞かれている。

その質問に豊田社長がどう回答したか、以下の通りトヨタイムズに掲載された原文をそのまま紹介する。

自分も、若い頃から改善マンとしてやってきた。当時から、いくら改善をしようとしても、周囲の理解が得られなかったり、反対されたり、さらには邪魔をされたりして、どうしようもない無力感を感じたことが何度もあった。一生懸命やっても、結果が伴わない経験も数えきれないほどしてきた。もしかしたら、今回、現場に派遣した仲間たちが、そんな気持ちを味わいながら頑張っているんじゃないか?と心配でたまらなかった。だから、現場が動き出したら、すぐに行かなきゃって、ずっと考えてました。この間のメッセージ映像のときも言ったけど、僕にとって、アスリートは家族。そして、現場で実務サポートをしているメンバーだって同じく家族だと思っている。(出典:トヨタイムズ https://toyotatimes.jp/insidetoyota/162.html

■現場主義の豊田社長の動きに今後も注目

トヨタのe-Paletteは五輪期間中、世界から注目を集めた。ただe-Paletteはパラリンピックの選手と接触する事故を起こしてしまい、トヨタは緊急謝罪することになり、同様の事故を防ぐため、再発防止策にしっかりと取り組むことを表明した。

そして、再発防止策をしっかりと練るためには、「現場」を軽視しては難しい。豊田社長も事故発生後、すぐに選手村に駆け付けている。現場主義を今後も貫こうとする豊田社長の動きに、今後も注目したい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)









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