トヨタとデンソー、自動運転技術などの革新へ半導体開発会社 社名は「MIRISE Technologies」

新たにエンジニアの採用も



自動運転車両や電動車両などの技術革新に向け、トヨタとデンソーは2020年4月に合弁会社のMIRISE Technologiesを設立する。次世代の車載半導体の研究や先行開発が主な事業だ。


両社は2019年12月11日にこの合弁会社について報道発表し、「トヨタの持つモビリティ視点、ならびにデンソーが培ってきた車載視点での知見を掛け合わせる」と説明している。センシング領域では内製のほか共同開発先との協業も視野に入れて開発に取り組んでいくという。

SoC(System-on-a-Chip)開発にも力を入れる。両社は「将来のモビリティに最適なSoCの仕様を明確化する機能を強化していきます」と説明している。

初代社長には現デンソー経営役員の加藤良文氏が就任する予定で、本社は愛知県日進市のデンソー先端技術研究所内に構えるようだ。出資比率はデンソーが51%、トヨタが49%。

■新会社では新たにエンジニアの採用も

両社は新会社における研究体制の強化に向けて、今後は大学やスタートアップ、半導体関連企業との連携に積極的に取り組んでいくものとみられる。また半導体に関する知識やノウハウを有するエンジニアの採用も進めていくという。


会社設立時の従業員数は500人で、このうちどれだけが2社からの移籍ではなく新規採用の人材となるかは分からないが、自動車製造と部品製造のトップメーカーである2社の合弁会社だけに、求人案件が公開されたら大きな注目を浴びそうだ。

自動運転関連求人は今年に入って増加傾向が顕著になっている。自動運転ラボの関連求人数調査によると、2019年1月末時点の関連求人数は主要転職6サイトにおいて1万1657件だったが、10月末時点では1万5804件と約43%増となっている。

【参考】関連記事としては「自動運転関連求人数、2019年10月は4カ月連続増の1万5804件に」も参照。


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