台湾のEMS/ODM(設計製造受託)大手Foxconnグループが展開するEV(電気自動車)プラットフォーム「MIH」において、日本のティアフォーが開発する自動運転OS(基本ソフト)「Autoware」が採用される見通しであることが、2021年3月23日までに分かった。
自動運転ラボが独自に入手した情報によると、ティアフォーが今後開催するオンラインサミットでフォックスコン会長やMIHのCEO(最高経営責任者)が登場し、Autowareの採用について説明する予定となっているようだ。サミットについては近日中に公式発表される見込み。
MIHはEV向けのオープンフラットフォームと位置付けられており、さまざまな分野の企業とパートナーシップを結ぶことで、EV車両を製造するためのソフトウェアやハードウェア、コンポーネントのエコシステムを構築することを目指すものだ。
このMIHにAutowareが採用されると、MIHを通じて生産されるEVの量産モデルにAutowareが広く搭載されることにつながる。Autowareはすでに国内外の数百社で導入されているが、MIHでの採用でAutowareのグローバル展開はさらに加速することになりそうだ。
■Autoware、世界のパートナー企業と技術開発
Autowareは世界初のオープンソースの自動運転ソフトウェアで、2015年に名古屋大学の加藤真平准教授(ティアフォー創業者・現CTO)によって開発・公開された。そんなAutowareを自動運転ビジネスを展開するために設立された企業がティアフォーだ。
Autowareの全ての権利は2018年に国際団体「The Autoware Foundation」(AWF)に譲渡され、現在は世界のパートナーとともにAutowareの技術レベルを向上させている。
ちなみにThe Autoware Foundationのメンバーとしてはティアフォーのほか、トヨタ自動車のソフトウェア開発子会社であるウーブン・プラネット・ホールディングス、半導体設計の英アームなどが名を連ねている。
【参考】関連記事としては「「世界で戦う土俵ができた」…自動運転OS開発のティアフォー、SOMPOから追加出資で累計175億円の資金調達」も参照。