大阪市高速電気軌道株式会社(本社:大阪府大阪市/代表取締役社長:河井英明)=大阪メトロ=は2020年6月11日までに、「2018〜2025年度中期経営計画」の改訂版を発表した。
次世代交通システムMaaSの推進を念頭に、将来的に同社が目指す姿を「鉄道を核にした生活まちづくり企業」から「交通を核にした生活まちづくり企業」と変更した。「鉄道を核」から「交通を核」と表現を変えたことからは、MaaSに対する並々ならぬ熱意を感じる。
■大阪メトロの目指すMaaSの姿は?
大阪メトロが動画投稿サイト「YouTube」で新たに公開した動画では、同社の目指すMaaSの姿が紹介されている。
利用者に対して鉄道だけではなく、バスやタクシー、シェアサイクルなども含めた交通手段の組み合わせを提示する仕組みを構築し、子育て世代やシニア世代、外国人観光客などのさまざまな移動ニーズに応えていきたい考えのようだ。
MaaSと他の事業との連携も進める考えのようで、行動履歴や購買履歴からマッチング度が高い情報の配信にも力を入れていくようだ。また、災害時や緊急時においても最適化された移動交通ルートが提示できるようにしていくとみられる。
■沿線開発などと組み合わせて新たな価値創造
民営化して3年目を迎えた大阪メトロは、2025年度に向けた成長戦略として大阪独自の「都市型MaaS」を構築し、沿線開発とデジタルマーケティングを組み合わせて新たな価値創造を目指す。
2020〜2021年度にかけては、アプリからいつでも簡単に呼べるオンデマンドバスの実証実験や、シームレスなモビリティの予約・決済システムの拡充を行うとしている。
【参考】関連記事としては「大阪メトロ、地下鉄やバスで自動運転技術の実証実験 万博控え」も参照。