自動運転の「ブラインドスポット」ゼロ化!Livox Techが新LiDAR

Mid-70、すでに1万台の受注を獲得済み



出典:DJI JAPANプレスリリース

最先端のLiDARデバイスを開発・製造するLivox Techが、近距離検知向けの「LiDAR Mid-70」と長距離向けの「LiDAR Avia」の新たな2つの製品をリリースしたことが、2020年11月15日までに発表された。

Livox Techは、中国大手ドローンメーカーDJIの社内起業支援プログラムを通じて設立された企業で、最近はLiDAR開発において業界での注目度を高めている。高機能で低コストのLiDAR「Mid-40」を発売してから、自動運転や移動ロボット、地形測量調査・マッピング、セキュリティなどの分野でソリューションを提供してきた。







■Livox Techが2つの製品を発表

新製品の「LiDAR Mid-70」は低速度自動運転のための特別設計で、正確な検知を実現しながらもコストパフォーマンスに優れている。小売価格は8万3,600円(税込)で、すでに1万台の受注を獲得済みだという。既存システムの補完としてMid-70を車両に取り付けると、システムの「ブラインドスポット」をゼロにできるのが大きな特徴だ。

空港やスーパー、病院など混雑した環境下でも周囲を正確かつ総合的に感知し、サービスロボットや無人運搬車、無人ミニバスなどの低速ロボットが障害物をうまく回避できるようサポートする。検知範囲は80%の反射率で260メートルに及ぶことから、マッピングやポジショニングLiDARとしても使用できるようだ。

出典:DJI JAPANプレスリリース

一方、長距離検知でのニーズに応えて開発された「LiDAR Avia」は、操作効率性と安全性が飛躍的に向上しており、重さが498グラムと軽量であることも特徴。曇りの日や夜間の暗い環境下でも検知範囲が450メートルに及ぶという。小売価格は16万7,200円(税込)。

■LiDAR市場、その有望性から競争激化は必至

LiDAR市場は「自動運転の目」と呼ばれ、自動運転車の普及とともに需要が伸びることが確実視されている。市場調査会社の矢野経済研究所によると、LiDARを含むレーザーの市場規模は2017年の約25億円から2030年には約4959億円まで200倍に拡大するという。

有力企業としては、LiDAR市場をけん引してきた存在である米Velodyne Lidarやスタートアップの米Luminar Technologies、Velodyneの元エンジニアが立ち上げたスタートアップの米Cepton Technologiesなどがある。日本でもパイオニアやデンソー、東芝、京セラ、コニカミノルタなど多くの企業がLiDAR開発に積極的だ。

LiDAR市場は有望市場であることから今後の競争はさらに激しさを増し、国内外で安価で品質の優れたLiDARが続々と登場すると考えられる。大手自動車メーカーが自社開発する自動運転車にどの企業のLiDARを採用していくかにも注目だ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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