電通、ジョルダン子会社のJ MaaSに出資 データ活用ビジネスも展開へ

日本におけるMaaSの本命企業へ



経路検索大手ジョルダンの子会社であるJ MaaS株式会社(本社:東京都新宿区/代表取締役社長:佐藤俊和)は2019年12月23日、広告大手の電通と資金業務提携に関する契約を結んだことを発表した。電通からJ MaaSに出資を行う形で、出資額については明らかにされていない。


J MaaSは2018年7月設立。鉄道やバスなどのさまざまな交通機関を横断的に検索・予約可能なサービスの提供を通じ、日本における主要な「MaaSサプライヤー」となることを目指しており、交通事業者やサービス事業者と連携しながら実証実験にも力を入れている。

報道発表によればJ MaaSは電通から出資を受けるほか、各種業務においても提携するという。具体的には、電通が有しているマーケティングや企画に関する知見を活用し、オンラインチケットの販売拡大や人の移動に関するデータ活用ビジネスの展開を目指していくようだ。

■ジョルダンとJ MaaSはMaaSの本命企業

ジョルダン、そしてJ MaaSは日本におけるMaaSの本命企業の一つだ。ジョルダンは長年にわたって経路検索サービスを中心とした事業を展開しており、同社が有する経路検索に関するノウハウがMaaSサービスの肝の一つになるからだ。

同社が展開するスマホアプリ「乗換案内」の累計ダウンロード数は3000万を超えており、既に多くのファン層を有していることにも注目だ。


ジョルダンが「乗換案内」の機能を拡充する形でMaaSサービスを展開するか、もしくは新たなアプリとしてMaaSサービスを展開するかは分からないが、いずれにしてもローンチ当初から一定数の利用者を獲得できる公算だ。

現在J MaaSはこうしたMaaSサービスのプラットフォームへの参画企業を募っている。今後の展開にも注目だ。


関連記事