千葉県千葉市は「幕張新都心モビリティコンソーシアム」を設立し、第1回総会を2021年2月16日までに開催した。同コンソーシアムでは、次世代モビリティやMaaSサービスなどを活用したまちづくりを進める。さしずめ「幕張新都心2.0」を目指す組織といったところだ。
幕張新都心モビリティコンソーシアムは東洋大学教授の岡村敏之氏を座長とし、総会とワーキンググループ幹事会のほか、5つのワーキンググループ(WG)から成り立っている。それぞれのWGでは、主に以下の取り組みを検討しているようだ。
- 自動運転WG:自動運転バスの導入検討
- マイクロモビリティWG:主に歩行空間を走るパーソナルモビリティのシェアリング、ユースケース検討
- サービスロボットWG:配送ロボットやドローンのユースケース検討
- モビリティ利活用WG:地域施設を連携した回遊性向上の検討、バスの共同利用など効率化
- MaaSプラットフォームWG:地域でのシームレス、チケットレス、キャッシュレスによるスマートモビリティサービスの検討
2~3月中に各WGが開催され、MaaSプラットフォームWGを除く4つのWGでは、2021年度中の実証実験が計画されているという。
■「産学官連携」「業界横断」のコンソーシアム
今回、このコンソーシアムの会員として紹介されたのは、33の企業・団体と3つの大学、8つの自治体・公益法人などだ。
会員企業の業種は幅広い。アイシン精機やアイサンテクノロジー、ティアフォーなど主に自動運転に取り組んできた企業のほか、JR東日本千葉支社や京成電鉄、幕張新都心に本社を置くイオン、幕張新都心でショッピングモールや住宅を展開する三井不動産、MaaSプラットフォーム開発で話題のMONET Technologiesなどが名を連ねている。
会員大学として千葉大学や神田外語大学なども参加しており、まさに幕張新都心に関係する企業や団体を総結集した感がある。
■モビリティ領域での幕張新都心の発展に期待
幕張新都心ではこれまでにも、モビリティに関する実証実験が数多く行われてきた。例えば2020年3月には、幕張新都心のイオンモールを周回する自動運転バスの走行実証が行われた。京成電鉄と京成バスが中心となり、群馬大学が自動運転技術に関して協力した。
昨年11~12月には、千葉市の「千葉市パーソナルモビリティ社会実装サポート事業」の枠組みで、次世代パーソナルモビリティのシェアリングやAI運行バスの走行実証が行われた。
ちなみにこれらの実証実験の関係企業や団体は、今回設立された幕張新都心モビリティコンソーシアムにおおむね名を連ねており、幕張新都心がモビリティ領域においてどのような発展を遂げていくのか、非常に楽しみだ。
▼幕張新都心モビリティコンソーシアム
https://www.city.chiba.jp/sogoseisaku/miraitoshi/tokku/makuharisintosin_mobilityconsortium.html
【参考】関連記事としては「“歩くには遠い”幕張新都心、自動運転で回遊性アップ!千葉市で取り組み進む」も参照。