トヨタが「幽霊自動車」を開発!コカコーラの工場が採用

未来型モビリティの真相に迫る



出典:Flickr / DennisM2 (CC0 1.0 : Public Domain)

トヨタグループが「幽霊自動車」という名称を使い、開発に着手しているモビリティがある。豊田自動織機の自動運転モビリティのことだ。

工場や空港で活躍する、運転席が無人で動く自動運転モビリティのことを、幽霊自動車と呼んでいる。少子高齢化や働き方改革などによる労働人口の減少は深刻な問題となっており、自動運転モビリティはそれを解決する救世主になると期待されている。


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■羽田空港で試験運用中

トヨタグループで繊維機械、産業車両、自動車・自動車部品の製造や販売などを手掛ける豊田自動織機は、機械の自動運転化に積極的に取り組んでいることで知られている。

同社は2024年7月から全日本空輸(ANA)と共同で、開発中の自動運転トーイングトラクターによる国内貨物搬送を想定したレベル4での試験運用を、国内で初めて羽田空港の制限区域で実施している。自動運転レベル4とは、限定領域において無人運転可能な状態を指す。

自動運転レベルの定義一覧【0・1・2・3・4・5の表】|日本・海外の実装状況


トヨタのオウンドメディア「トヨタイムズ」では、その様子が紹介されている。手荷物や貨物を収容した荷車やコンテナなどを牽引するモビリティであるトーイングトラクターが、無人で自動運転走行している。カーブや横断歩道もスムーズに動いている。この自動運転トーイングトラクターは、2025年12月の実用化を目指しているという。

■コカ・コーラの倉庫も自動化

豊田自動織機はコカ・コーラ・ボトラーズジャパンと山梨県の「コカ・コーラ・ボトラーズジャパン白州工場倉庫」において、豊田自動織機が開発した国内初の4本フォークタイプのトラック荷役対応自動運転フォークリフトの本格稼働を2025年5月から開始した。


同工場倉庫では「自動倉庫化」推進の一環として、これまでに製品製造から倉庫保管までの工程の自動化を完了していた。そして今回の自動運転フォークリフトの本格稼働により、製造から出荷に至るまでの全工程の自動化を実現した。

また豊田自動織機の社内カンパニーであるトヨタL&Fカンパニーは、アパレル大手ビームスが2024年9月から稼働を開始した新拠点において、自動仕分け・保管システムを導入するなど、効率的な物流拠点の構築を目指して全体のエンジニアリングを手掛け、自動化システムおよびWMS(Warehouse Management System:倉庫管理システム)を納入している。

■トヨタと豊田自動織機、それぞれの自動化戦略

さまざまな「はたらくモビリティ」の自動化を進める豊田自動織機。トヨタイムズでは愛知県半田市にある同社の開発拠点を紹介している。開発中の自動運転モビリティは、敷地内のテストコースで検証されているという。自動運転フォークリフトのほか、港で最大70トンのコンテナを自動で運ぶAGV(Automatic Guided Vehicle:無人搬送車)なども開発中のようだ。

同社執行職の片江健一氏はトヨタについて「人を運ぶ価値で安全・楽しく・快適にという価値を提供している」と語っている。これに対し豊田自動織機は「『はたらくクルマ』フォークリフトやトーイングトラクター、これを安全に正確に『モノを運ぶ価値』、これも大事なモビリティだと考えている」と、両社の違いと価値について説明した。

そして「この自動化技術を早く社会実装して、今の社会課題や物流課題に一刻も早く貢献していきたいという思いで開発を進めている」と意欲を見せている。BtoC領域ではないため、一般にはあまり知られていないモビリティの自動化に大きく貢献している豊田自動織機の今後に、ますます関心が集まりそうだ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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