テスラの視覚システム、列車を「トラックや乗用車の車列」と誤認識

線路を「交差点」、警報灯を「信号機」と勘違い

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出典:reddit

米EV(電気自動車)大手テスラの視覚システムが、列車を「連なって走行するクルマ」と誤認し、その様子が拡散されてアメリカ国内で波紋を広げている。

テスラ車を運転中のドライバーが、踏切で停車中の車内のセンターディスプレイの様子を撮影し、ウェブで公開した。それによると、ADAS(先進運転支援システム)「Autopilot(オートパイロット)」が、通過する列車を大型トラックや長い乗用車が連なって走っていると認識している。

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■テスラ車は列車とクルマの見分けがつかないのか!?

米国でテスラの「Model Y」を所有するドライバーが公開した動画によると、車載システムのディスプレイが、通過中の列車をトラックや乗用車として誤認識している様子を見ることができる。先頭車両が大型トラック、そして後続の列車は何台もの自動車、それも不自然に伸びたり押しつぶされたりしている巨大なリムジンのような車両として認識されている。

▼Clip of a Tesla‘s vision system trying to understand a train|reddit
https://www.reddit.com/r/EnoughMuskSpam/comments/1i2083p/clip_of_a_teslas_vision_system_trying_to/

しかも、線路は交差点として、警報灯は信号機として認識されているようだ。踏切遮断機を認識している様子もなく、単に横断歩道の信号待ちをしている状態となっている。

確かに、連結された列車はトラックや大きなクルマに見えないこともない。しかしシステムが正しく物体を認識できないのは問題である。テスラのシステムには列車や踏切の概念が組み込まれていないのだろうか?踏切での停車や再発進は、信号待ちの際とは走行手順が異なる。誤認識が大きな事故につながる可能性もある。

■誤認識は日本でも多数発生

自動運転システムやADASによる看板などの誤認識は、米国のほか日本でもたびたび起きている。

有名なのが、ホンダのADAS「Honda SENSING(ホンダセンシング)」がラーメンチェーン「天下一品」のロゴを「車両進入禁止」の標識と間違えるという事例だ。両方とも赤地の丸に白の横線のデザインのため、運転中にシステムが誤認識したという報告がSNSなどでされている。

また百均の「セリア」や「キャンドゥ」のロゴを、「制限速度100キロ」の標識と誤って認識しているケースもあった。テスラ車が、ファミリーレストラン「ガスト」の看板を「一時停止」に誤認するということも国内で起きている。

【参考】関連記事としては「天下一品のロゴ、ホンダ車が「進入禁止」と再び誤認識」も参照。

天下一品のロゴ、ホンダ車が「進入禁止」と再び誤認識

■LiDARを使わない姿勢のテスラ

ほとんどの自動運転車には「自動運転の目」と呼ばれるLiDARが搭載されており、周囲の状況や物体の認識を行っている。しかしテスラはLiDARを採用せず、カメラベースのビジョン・システムだけに頼って運転支援機能を成立させている。

LiDARを用いずに自動運転を実用化させようとしているテスラに対し、Amazon傘下の自動運転開発企業Zoox(ズークス)の共同創業者兼CTO(最高技術責任者)が、テスラの自動運転技術に対するアプローチと、それがうまくいかない理由について過去に指摘している。また中国の新興EV(電気自動車)メーカーであるLi Auto(理想汽車)のCEO(最高経営責任者)も、中国でテスラの自動運転車を実用化するにはLiDARが必須であると語っている。

ちなみに、米メディアによるとテスラのイーロン・マスクCEOは列車嫌いだとして知られているという。もしそうだったとしても、同社のシステムが列車とクルマの区別がつかないというのは大問題だ。この誤認識がLiDARを用いていないためなのかは不明だが、テスラはユーザーの声をきちんと受け止め、検証・対策していく必要がありそうだ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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