トヨタ会長、「言い出しっぺ」自らWoven Cityに移住か?従業員ら360人、秋から入居

将来的に全エリアで合計2,000人を予定



出典:トヨタプレスリリース

トヨタが建設中の実証都市「Woven City(ウーブン・シティ)」の始動がもうすぐに迫ってきた。これまで詳細が明かされていなかった住民についても、具体的な計画が発表されてきつつある。

トヨタの豊田章男会長は2025年1月7日、世界最大級の技術見本市「CES 2025」のプレスカンファレンスに登壇し、Woven City計画について具体的に語った。住民については、2025年秋以降にトヨタやトヨタ関係者を中心に住み始め、フェーズ1では最終的に約360名が居住予定だという。そして将来的には全エリアで2,000人が住む予定のようだ。


言い出しっぺの豊田会長もWoven Cityに引っ越して、トップ自ら実証の行方を間近に見ながら革新の陣頭指揮をする可能性もあるのかも・・・?

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■フェーズ1の竣工と住民について詳細発表

豊田会長はCES 2025の場において、Woven Cityのフェーズ1の竣工を発表した。最初に実証を開始するPhase1の建物が2024年10月末に完成したという。そして住民については、下記のように説明した。

今年から住民が住み始め、徐々にリアルな実証の場として発展させていきます。フェーズごとに住民は増加し、最終的には約2,000名が住む予定です。住民にはトヨタ従業員やその家族、定年を迎えた方、小売店舗、実証に参加する科学者、各業界のパートナー企業、起業家、研究者などが含まれます(出典:https://toyotatimes.jp/toyota_news/1071.html


Woven Cityでは住民およびビジターを「Weavers(ウィーバーズ)」と呼ぶという。Weaversとして実証に参加しながらWoven Cityに住む住民は、2025年秋以降のオフィシャルローンチ時点ではトヨタ及びウーブン・バイ・トヨタなどの関係者とその家族100人程度を想定している。

その後、社外の「Inventors(インベンターズ/発明家)」やその家族などに少しずつ拡大していくとしている。フェーズ1のエリアの住民は最終的に約360人を予定しており、フェーズ2以降も含めて将来的に2,000人程度となる計画だ。ビジターは、関係者から受け入れを開始し、2026年度以降は一般の人々にもWeaversとして実証に参加してもらう予定になっている。

■住民&ビジターとなる「Weavers」

Weaversは「未来の当たり前を一緒に紡ぐ仲間」のことを指す。トヨタによると、モビリティとは「A地点からB地点への移動」や自動車のことだけではなく、心を動かすプロダクトやサービスすべてのことだと考えているという。

Woven Cityでは、このようにモビリティの定義を変えるべく、さまざまな発明や開発を行うInventorsが集まる。Weaversは、Inventorsが新たに生み出したプロダクトやサービスを毎日の生活の中で実際に目にしたり触れたりしていく。新しいサービスを試して、その使い心地をInventorsに伝えていくことで、より良いプロダクトやサービスが生み出されていくようだ。


■リアルなフィードバックを受けながら・・・

出典:トヨタプレスリリース

Inventorsはトヨタグループや他企業、スタートアップ、研究機関などにより構成される。Woven Inventor Garageと呼ばれる開発を加速させる仕組みを活用することができる。2025年夏頃に、スタートアップや起業家、大学・研究機関からも参加できるアクセラレータープログラムの募集開始を予定している。

現時点で決定しているInventorsと実証テーマは、下記となっている。

  • ダイキン工業:「花粉レス空間」や「パーソナライズされた機能的空間」に関する実証実験
  • ダイドードリンコ:自動販売機を通じた新たな価値創造
  • 日清食品:新たな「食文化」創造に向けた食環境の構築とその環境が及ぼす影響の検証
  • UCCジャパン:未来型カフェの運営を通じたコーヒーの潜在価値の実証
  • 増進会ホールディングス:データ活用による先進的な教育スタイル及び新しい学びの場の実現

なお、すでに実証パートナーとして発表済みのENEOSや日本電信電話(NTT)、リンナイとも引き続き検討を進めているという。

■自動運転も開発の柱の1つに

豊田会長はスピーチで自動運転についても言及している。自動運転はAI(人工知能)を含め、Woven Cityで開発予定の数多くのテクノロジーの1つとなっている。自動化した物流や「e-Palette」の自動運転による移動といった自動化にも取り組むという。

また豊田会長は自動運転について、このように語った。「ここだけの話ですが、私自身、トヨタのマスタードライバーとして、自動運転は少し退屈だと思っていました。しかし、開発チームから自動でドリフトする2台のレースカーを見せてもらい、その考えは変わりました。子どもなら『最高!』と言うでしょう。私もぜひ乗ってみたいです」

トヨタは「自動でドリフトするレースカー」の開発を行っているということになる。自動運転車の実用化についてはいまだ発表がないトヨタだが、一般向けの車両ではなくe-Paletteのような商用向けのモビリティやレースカーの研究・開発に注力しているのかもしれない。

これからWoven Cityでどんなプロダクトやサービスが生み出されていくのか。また、自動運転関連のスタートアップも参画するのか、注目だ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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