中国・百度に「香港初」の自動運転許可証!格安ロボタクシー展開へ

圧倒的な低コストが武器、海外展開スタート

B!

自動運転開発にも取り組む中国のIT大手Baidu(百度)は、中国で完全無人の自動運転タクシー(ロボタクシー)を展開している。そしてこのほど、都心部ではない香港の一部エリアにおける自動運転のライセンスを取得し、ロボタクシーサービスを開始予定だということが明らかになった。

Baiduが開発しているのは、一般的な自動運転車両の数分の1の価格を実現した激安ロボタクシーだ。そのため運賃も安く提供できている。Baiduにとって香港は、初の中国以外への進出先となったが、今後世界展開も視野に入れているようだ。そうなったら、圧倒的な低コストを武器に世界でも大きなシェアを獲得できるかもしれない。

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■Baidu初の中国本土以外の進出先は香港

Baiduの子会社であるApollo Internationalは、香港の北ランタオ地区で10台の自動運転車の実証を行うことを香港運輸省から許可されたという。これは、香港における自動運転車のテスト走行で初の許可となった。ちなみに北ランタオ地区はランタオ島にあり、混雑した都心部を有する香港島の西側に位置する島だ。

Baiduはロボタクシーサービス「Apollo Go」を複数の海外都市で展開することを視野に入れており、グローバル展開を念頭に設計された自動運転プラットフォーム「Apollo 10.0」を導入する予定だという。

Apollo Goで用いられているのは第6世代の量産対応モデル「RT6」で、レベル4の完全自動運転を実現する車両となっている。なお中国でのApollo Goの初乗り運賃は4元(約83円)からとなっており、人間が運転するタクシーの初乗り18元(約370円)より78%安い。米国でロボタクシーサービスを展開するWaymoの運賃が、ライドシェアより3割以上高いのと対照的だ。

Apollo Goでは2024年第3四半期、中国全土で前年同期比20%増の98万8,000回の乗車サービスを提供している。また、累計の一般向け乗車数は2024年10月時点で800万回に達した。低価格を武器に今後も多くのユーザーを獲得していくことが期待される。

出典:Baiduプレスリリース

■海外進出が進む中国の自動運転開発企業

中国の自動運転開発企業の海外進出が加速している。レベル4に特化して自動運転開発を進めるWeRideは、米カリフォルニア州での無人運転車のテスト許可を取得している。

またトヨタも出資するPony.ai(小馬智行)は2023年8月に、トヨタ自動車(中国)投資有限公司(TMCI)と広汽トヨタ自動車(GTMC)とともに、自動運転タクシー量産化に向け合弁を設立することを発表した。同社はサウジアラビアやシンガポール、ルクセンブルクでもサービスを展開予定だ。

■Baiduが「一帯一路」の進捗を後押し?

自動運転業界における中国企業も海外展開は、中国主導のもとユーラシア大陸で進められている「一帯一路」にも影響を及ぼすかもしれない。一帯一路は、大陸を網羅する陸路・海路を整備し、人の移動やモノの輸送を高効率化し広域経済圏を形成する一大プロジェクトだ。

陸路の総延長は1万キロを軽く超える規模となる。島国の日本からすると、途方もない移動距離に感じるが、こうした遠距離移動と相性が良いのが自動運転技術だ。将来、無人化技術が陸路・海路ともに導入され、より効率的な移動を実現していく可能性が高い。

この一帯一路政策では、中国が世界の広範な地域を掌握しようとしている。中国企業のBaiduなどはこの国策をバックに世界展開を加速させていくのだろうか。そのBaiduに、世界で初めてロボタクシーサービスの商用化を実現した「自動運転開発の雄」米Waymoは、どう立ち向かっていくのか。

そしてテスラも低コストを実現した自動運転専用車を発表したばかりだ。米中の開発各社の動向から今後も目が離せない。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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