トヨタの「自動運転レベル2」、安全に使うためのTips

手放しが可能なアドバンストドライブ



トヨタの高度運転支援技術「アドバンスト・ドライブ(Advanced Drive)」は、2021年4月に提供が始まった。高速道路などの特定の条件下において「ハンズフリー」(手放し運転)が可能だ。自動運転レベル2に相当する。


これまでアップデートが4回実施されているアドバンスト・ドライブ。安全に利用するためのポイントを紹介していく。この記事ではトヨタの公式ページ「https://toyota.jp/safety/scene/highway/index5.html」を参照した。

■安全に継続的に使用するには・・・

アドバインスト・ドライブを安全に継続的に使用するには、常にソフトウェアを最新の状態に更新し、各種手続きを実施する必要がある。

システムの性能の向上や機能変更・追加のためのソフトウェア更新は、通信モジュール(DCM)を使って行われる。ソフトウェアを更新することで、各機能の取り扱い方が変わることもあるため、ソフトウェアのバージョンを更新した際には、バージョンに沿った取り扱い説明書を読もう。

使用にあたり必要な手続きは、T-Connectとマップオンデマンドの2つだ。どちらも利用契約の有効期間内である必要がある。どちらかが利用期間外の場合には、一部の機能が利用できない。


■Advanced Drive利用で注意すべき点

アドバインスト・ドライブは、高精度地図データに対応した高速道路と自動車専用道路で使用できる。ただし、車線数の変更や道路の延伸などがある場合、使用可能エリア内でも使用できない場所がある。

周囲の状況や天候によって、使用できないか、性能が低下する場合もある。下記はアドバンスト・ドライブが適切に制御されないため、使用不可となる状況だ。

  • 急カーブのある道
  • 交通量の多い道
  • 強風時
  • 悪天候時(雨・霧・雪・砂嵐など)

太陽光や後続車のヘッドランプなどの強い光が、ドライバーモニターカメラに当たっているときや、眼鏡・サングラスのフレームや髪などで眼が隠れているときは、ドライバーモニターが正常に作動しない場合がある。

作動対象が急ハンドルや急加速、急減速をしたとき、作動対象に急接近したとき、前方車両が二輪車のとき、トンネルの出入口など周囲の明るさが急変する場所の走行時には、緊急ブレーキが正常に作動しない場合がある。


使用可能エリアの終点や分岐点に近づいたとき、出口レーンに近づいたときは、運転者による運転操作が必要になるとシステムが判断し、事前に音声案内やブザー、ディスプレイ表示で知らせる。

■さらに詳しい情報は公式サイトを参照

この記事で説明した通り、アドバインスト・ドライブは作動条件がある。しかし、その条件は安全度を上げるために必要なものだ。さらに詳しい情報は、以下のトヨタの公式サイトから確認してほしい。

▼トヨタの安全技術|高速道路を走るとき|トヨタ自動車WEBサイト
https://toyota.jp/safety/scene/highway/index5.html

【参考】関連記事としては「トヨタの自動運転戦略(2022年最新版)」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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