Waymoの自動運転車を狙った犯行?歩行者の襲撃受ける

米アリゾナ州、フロントガラスが破損



Google系Waymoの自動運転車が走行中、歩行者に攻撃される事件が米アリゾナ州でこのほど起きた。

Waymoの発表によると、今回の事件は2022年7月5日の夜、「異常な」歩行者により単独で行われ、この歩行者はWaymoの車両が自動運転モードで走行している最中に、突然、車両の前に飛び出しという。


Waymo車両に同乗していたセーフティドライバーは、すぐに自動運転を手動運転モードに切り替え、その歩行者がボンネットに飛び乗る前に車を停止させた。しかしその後、その歩行者はフロントガラスを破壊し、セーフティドライバーに怪我を負わせる事態となった。

警察はこの歩行者を傷害の容疑ですぐに逮捕した。セーフティドライバーはすぐに医療機関に移されたが、幸い大事には至らなかったようだ。SNS上では、この事件の目撃者による写真が投稿されている。

■自動運転車を攻撃・威嚇する事件が頻発

今回、事件が起きたのはアリゾナ州だ。Waymoは同州で自動運転タクシーの商用サービスや自動運転の試験走行を続けてきた。

気になるのは、今回事件を起こした歩行者が、襲撃した車両がWaymoの自動運転車と分かって狙ったのかどうかだ。無差別に車両を狙ったのであれば、被害車両が「自動運転車」であったことはたまたまであり、そこまで注目すべき事件であるとは言えないかもしれないが、仮に自動運転車を狙ったのであれば、世間から注目を集める事件であると言えそうだ。

実は自動運転車に対しては、公道での走行に反対する一部住民らが、自動運転車に対して攻撃を加える事件が起きている。米メディアによれば、銃やナイフ、石などで自動運転車を攻撃・威嚇するという事件が目立ちつつあるという。


アリゾナ州ではWaymoの自動運転車を見掛けることが多くなっており、世界中からさまざまな企業経営者や技術者、研究者が自動運転車の走行を視察するために同州を訪れているが、地元においては歓迎ムード一辺倒、というわけでもないのが現状のようだ。

まずは今回逮捕された容疑者の動機に関する捜査の結果が気になるところだ。

▼Waymo公式サイト
https://waymo.com/

【参考】関連記事としては「Waymoの自動運転戦略」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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