いまアメリカで自動運転車専用レーンを開発するある企業に注目が集まっている。Google系の米Cavnueだ。日本でも東京都などが自動運転専用レーンの構想を掲げる中、Cavnueがどのような取り組みを今後進めていくか、注目しておきたいところだ。
■ミシガン州のプロジェクトの担い手に
Cavnueは自動運転車の可能性を最大限に引き出すことを目的として、そのための最新技術を道路インフラに実装する取り組みを進めている。
冒頭、Cavnueを「Google系」と紹介したのは、Google傘下のSidewalk Labsからスピンオフした企業によって立ち上げられた企業だからだ。
Cavnueはミシガン州に協力し、同州が進める次世代道路プロジェクト「CAV(Connected Autonomous Vehicles)コリドー」に関わっていることでも知られる。ミシガン州は、約40マイル(64キロ)の自動運転車専用レーンの建設を構想しており、Cavnueがその構想を実現する担い手となっている。
Cavnueに関しては、以下のTEDトークの動画で取り組みの一端が紹介されている。動画を観ると、幹線道路の内側のレーンを自動運転専用レーンとして開発する、というコンセプトに同社が挑戦していることが分かる。
また同社は2022年4月、1億3,000万ドル(約170億円)を資金調達したことでも話題になった。
■日本でも自動運転レーン設置の動き
東京都が2022年3月に公開した「自動運転社会を見据えた都市づくりの在り方」という資料によれば、東京都は「自動運転レーン」の先行整備を検討しているようだ。
このほか、過去に国土交通省道路局が推進する「道路政策の質の向上に資する技術研究開発」の研究においても、自動運転レーンを導入した場合の試算などが行われている。日本でもアメリカと同様、自動運転専用レーンの整備に向けた動きがあるわけだ。
日本で自動運転専用レーンを導入するにあたり、Cavnueの取り組みなど海外の先行事例は大いに参考になりそうだ。
▼Cavnue公式サイト
https://www.cavnue.com/
【参考】関連記事としては「東京都、「自動運転レーン」の先行整備を検討」も参照。