オフロードトラックメーカーの米Bell Trucks Americaは2022年3月9日までに、自動運転技術を開発する米Pronto AIとパートナーシップを結んだ。世界初の自動運転オフロードトラックを実現するためだ。
Bell Trucks Americaがパートナーシップを結んだPronto AIは、米グーグルで自動運転開発チーム(のちのWaymo)を立ち上げたメンバーの1人であるアンソニー・レバンドウスキー氏が2018年に設立した企業だ。
ちなみに同氏は自動運転関連の企業秘密を盗んだ罪で2020年8月に懲役18カ月の実刑判決を受けたが、トランプ前大統領の政権による恩赦(2021年1月発表)を受けている。
■6台のカメラで安全な自動運転を実現
Bell Trucks AmericaのトラックにはPronto AIの自動運転システム「A to B」が搭載され、無人でも安全な走行ができるようになるという。鉱山などでの走行を想定しており、トラックが障害物で前進できなくなったときは、作業員のモバイルアプリに通知が届くという。
Pronto AIの自動運転システムでは車両に搭載されたカメラを使用するため、走行させる現場で特別なインフラ整備は必要ないという。カメラの搭載数は6台で、カメラを通じて取得した映像を解析することで、走行現場で接触事故が起きない仕組みとなっている。
今後順次、Bell Trucks Americaのオフロードトラックを使っている顧客向けに、自動運転システムを展開していく計画のようだ。
レバンドウスキー氏の一件もあり、何かと注目を集めているPronto AI。世界初の自動運転オフロードトラックの実用化がスムーズに進むか、注目だ。
▼Bell Trucks America公式サイト
https://belltrucksamerica.com/
▼Pronto AI公式サイト
https://pronto.ai/
【参考】関連記事としては「Googleの元自動運転プロジェクト創設者に、懲役3年の地裁判決」も参照。