自動運転用マップデータの作製技術は、無人航空機の高度な自律飛行の早期実現に一役買うことになりそうだ。そんなことを考えさせる報道発表があった。
高精度3次元地図の作成を手掛けるダイナミックマップ基盤株式会社(本社:東京都中央区/代表取締役社長:吉村修一)=DMP=は2022年2月6日までに、ドローン向けに高精度な空域マップを提供したことを発表した。
提供先は、空飛ぶクルマに関連する事業を展開しているエアモビリティ社で、ドローンの正確な飛行を可能とするためにマップデータは使用されたようだ。
DMPは、自動車用途の高精度マップの仕様の策定やマップデータの整備、データの更新で培ってきた知見を生かし、無人航空機向けの空域マップの提供を推進していくという。
■ノウハウを生かして「空」も事業領域に
高精度な空域マップのデータを提供したDMPは、自動運転やADAS(先進運転支援システム)向けのマップデータの作製・提供を行っている企業として、自動運転業界ですでに有名な企業だ。
同社のマップデータは、2019年5月に日産が発表した「プロパイロット2.0」や、2021年3月にホンダが発売した自動運転レベル3水準の新型レジェンドなどでも採用されており、自動運転システムの発展に一役買っている。
今回の発表は「陸」ではなく「空」のマップとなるが、これまで培ったノウハウが詰まっている高精度な空域マップが、今後どのように活用されていくのか注目したい。
【参考】関連記事としては「三井物産、ダイナミックマップ基盤に株主参画!出資企業唯一の総合商社」も参照。