デジタル乗車券「びわこ京阪奈線フリーきっぷ」などの発売が2021年12月1日までにスタートした。二次交通のDXを推進するRYDEが提供するモビリティプラットフォーム「RYDE PASS」を導入することで、乗車券のデジタル化が実現した。
デジタル乗車券の販売は、RYDEと近江鉄道、信楽高原鐵道が連携して取り組む。RYDE PASSは、今後さまざまな交通機関がデジタルチケットを導入する際、ベースの技術・プラットフォームとして注目されそうだ。
■3種類のデジタル乗車券を発売
デジタル乗車券は「びわこ京阪奈線フリーきっぷ」と「ワンコインスマイルチケット」、「信楽高原鐵道フリー乗車券」の3種類。パソコンやスマートフォンで簡単に購入でき、乗車時にスムーズに入場できるなど、非対面・非接触を実現する。
びわこ京阪奈線フリーきっぷは土・日・祝日のみ利用でき、近江鉄道線と信楽高原鐵道線が1日乗り降り自由なチケットだ。ワンコインスマイルチケットは2021年12月12日までの期間限定で近江鉄道線全線を1日乗り放題可能なチケットだ。金・土・日・祝日のみ利用できる。
信楽高原鐵道フリー乗車券は信楽高原道線全線において、1日乗り放題可能なチケットだ。曜日に関係なくいつでも利用できる。
■画像と文章があればOK!デジタル化を容易に実現
RYDE社が開発したデジタル乗車券に採用されたプラットフォーム「RYDE PASS」は、事業の大きさや地域を問わず、鉄道やバス、路面電車、旅客船などの乗車券をデジタル化することができる。
既存の乗車券を容易かつ持続可能な形でデジタル化するため、システム開発は不要で初期費用や保守費用などもかからない。画像と文章さえあれば運用開始できるのが特徴だ。
2019年に設立されたRYDE社は「二次交通をもっとわかりやすくもっと簡単に」という理念のもと、全国の二次交通のDX化に取り組んでいる。今後も地域交通の活用を通して全国の活性化に努めていくという。
容易にデジタル化でき、初期費用などもかからないプラットフォームの存在は、デジタルチケットを導入したい交通機関にとって重宝するはずだ。今後採用が広がるか、注目したい。
【参考】関連記事としては「デジタル通貨は「MaaS」革命の立役者になれるか」も参照。