空飛ぶクルマ「ぜひ大阪で実現」と吉村知事 ラウンドテーブル設立を発表

大阪・関西万博までにさまざまな課題解決へ



「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」設立式の様子=出典:SkyDriveプレスリリース

大阪府の吉村洋文知事が2020年11月11日に行われた記者会見で、「空飛ぶクルマ」について言及し、「ぜひ大阪で実現をさせたい、実用化をさせたいというふうに僕自身も思っています」と強調した。

この日の会見では、大阪府が空飛ぶクルマの実現に向け、「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」を設立したことが発表された。空飛ぶクルマの実現を目指し、協議や実証実験を進めていくようだ。


空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブルは、主に大阪・関西で空飛ぶクルマの実現に意欲的な企業で構成された組織で、機体メーカーや運行会社、サービスサプライヤー、研究機関など約40の企業・団体で構成されるという。

参画企業は明らかになっていないが、空飛ぶクルマベンチャーのSkyDriveがラウンドテーブルに参画したことを発表している。

▼大阪府/令和2年(2020年)11月11日 知事記者会見内容
http://www.pref.osaka.lg.jp/koho/kaiken2/20201111.html

■2023年からエアタクシーが大阪で登場!?

空飛ぶクルマは、観光や都市交通、医療や災害対策など、幅広い分野での活用が期待されており、以前から2025年開催の「大阪・関西万博」で空飛ぶクルマを飛ばす計画がある。


ただこの計画の実現に向けては、インフラ整備や社会受容性の向上などの課題を解決する必要があり、空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブルで課題解決に向けた取り組みが行われていくようだ。

ちなみに大阪府は国とともに2023年に空飛ぶクルマの事業化を目指しており、この点について吉村知事は「2023年の事業スタートについて、最初はエアタクシーになると思うが、そこから幅広い分野への活用を広げていきたい」とコメントしている。

■空飛ぶクルマの開発企業が大阪に注目!?

空飛ぶクルマはベンチャー企業による開発が盛んな領域だが、近年はその有望性に目をつけ、大手企業の参入も目立ち始めている。そして大阪府が空飛ぶクルマの開発の推進に積極的である中、開発拠点を大阪につくる企業が今後増えてくるかもしれない。

大阪府における空飛ぶクルマの開発動向、そして府の動きに注目だ。


記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




関連記事