凸版印刷とシステム開発大手のTISは、2020年10月23日から大阪府吹田市の万博記念公園で実施される自動運転の実証実験に参画し、遠隔コミュニケーションサービス「TeleAttend(テレアテンド)」を活用した遠隔観光案内サービスを提供すると発表した。
TeleAttendは仮想現実(VR)や拡張現実(AR)を含むXR技術の活用により、遠隔コミュニケーションや、リアル空間とバーチャル空間が融合したアクティビティを可能にするサービスだ。
今回の実証実験では、自動運転車内の透明ディスプレイに表示されたバーチャルキャラクターが、現実空間のガイドのように施設内の説明や観光地の紹介をするという。このバーチャルキャラクターは遠隔地から操作される形となる。
実証実験では自動運転車両として仏ナビヤ社のARMA2台が低速自動走行しながら、車内のディスプレイでXR技術による観光案内を行う。実施期間は2020年10月23日〜26日、11月13日〜16日の金、土、日、月曜日の計8日間だという。各実施日に当日分の整理券を配布予定。
■今後、車内空間を使ったさまざまな取り組みが!?
自動運転が一定のレベル以上になると、ハンドルやブレーキ類が必要なくなる。運転もAIがするため、運転手専用の席も不要になる。そのため車内をより広く使え、ディスプレイなどを使った観光案内なども導入しやすくなる。
今回の実証実験におけるXRの取り組みはそうした将来を見越したものだと言える。こうした取り組みのほかにも、車内空間を使った新たなどんな取り組みが今後登場するようになるか、自動運転ラボとしてウオッチしていきたい。
【参考】関連記事としては「自動運転×VR、凸版印刷が1300年前の平城宮の姿を社会実験で」も参照。