ソニーグループと東京のタクシー事業者による合弁会社の「みんなのタクシー株式会社」(本社:東京都台東区/代表取締役:西浦賢治)は2020年1月17日までに、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)との業務提携の取り組みとして、タクシーの後部座席タブレットを使ってJR東日本のMaaSアプリ「Ringo Pass」の実証実験を開始したことを発表した。
Ringo Passは、さまざま交通サービスの検索・利用・決済を可能にすることを目指して開発されているスマートフォン向けアプリ。JR東日本はこれまでモニター企業の従業員を対象に実証実験を行ってきたが、今回から一般に公開して実証実験を行う形となる。
みんなのタクシーの報道発表によれば、同社株主の国際自動車と大和自動車交通のタクシーに設置された後部座席タブレットで、新たに実証実験が開始された。具体的には、タブレット画面に表示されるQRコードをRingo Passアプリで読み込むと運賃の事前決済予約ができ、タクシー運転手との支払いに関するやり取りが必要なくなるという。
報道発表によれば、みんなのタクシー株主のチェッカーキャブのタクシーも2020年春ごろからRingo Passアプリに対応する予定であるほか、みんなのタクシーのタクシー配車アプリ「S.RIDE」からのRingo Passアプリでの決済も、同時期から対応するようだ。
■多機能化する後部座席タブレット
タクシーの後部座席タブレットは最近になって設置が目立つようになってきたが、この短期間において多機能化がどんどん進んでいる。タクシー料金の決済が可能な支払方法も増え、今回のMaaSアプリとの連携もその一つであると言える。
みんなのタクシーは2019年11月、後部座席タブレットを使った「多言語音声翻訳システム」の実証実験を実施することも発表しており、訪日外国人を意識した取り組みも行っている。同社はタクシー利用者の利便性向上に資する取り組みに今後も力を入れていくとみられる。
【参考】関連記事としては「KDDIとみんなのタクシー、「多言語音声翻訳システム」の実証実験」も参照。
KDDIとみんなのタクシー、「多言語音声翻訳システム」の実証実験 https://t.co/01Txzy1o6E @jidountenlab #みんなのタクシー #KDDI #タクシー
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) November 15, 2019