自動運転が可能な田植機、クボタが業界初販売へ 農業、労働力不足が依然深刻

無人仕様で575万円から、発売は2020年10月予定





アグリロボ田植機「NW8SA」=出典:クボタプレスリリース

農業機械大手の株式会社クボタ(本社:大阪府大阪市/代表取締役社長:北尾裕一)は2020年1月17日までに、業界で初となる自動運転が可能な田植機「アグリロボ田植機NW8SA」を発売すると発表した。

報道発表によれば、超音波ソナーを使って人や障害物を検知でき、安全な自動運転が可能になるという。同社は「田植えにはオペレータに加えて苗の補給などをサポートする補助者が必要ですが、自動運転機能によって田植え作業の省人化と作業効率改善を実現します」としている。







発売するのは、アグリロボ田植機「NW8SA-PF-A」「NW8SA-PF-OP」の無人仕様の製品。販売価格はそれぞれ税抜価格でNW8SA-PF-Aが625万円、NW8SA-PF-OPが575万円で、有人仕様も同時発売するという。発売時期については「2020年10月を予定」としている。

クボタが提供しているICT営農・サービス支援システム「クボタスマートアグリシステム(KSAS)」と組み合わせることで、作製したメッシュ状の詳細な施肥マップを使って自動運転田植機による最適な量の施肥も可能になるようだ。

スマートフォンで田植機の位置情報などを確認することなども可能だという。

■雇用状況が厳しい状況が続く農業、打開策となるか

日本政策金融公庫が発表している農業の雇用状況DIは、2018年はマイナス34.7で、前年からほぼ横ばいの数字で推移している。この雇用状況DIは雇用の景況感を示す数字で、労働力不足が依然として農業で深刻な課題となっていることが示されている。

こうした農業における人手不足の課題を解消する一つの方法と言われているのが機械の導入で、中でも自動運転農機はその急先鋒だ。クボタもこうした農業における課題や需要の拡大を見越し、自動運転農機の開発・販売に力を入れているわけだ。

クボタのほか、井関農機やヤンマーアグリなども自動運転農機の開発に取り組んでおり、最近では大学と自治体が連携する取り組みも目立ち始めている。同領域を事業ドメインとするベンチャー企業の資金調達も話題になり、今後もさまざまな動きに注目し続けたい分野だ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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