
組み込みエンジニアの経験を活かせる転職先は、どこにあるのか。大手メーカーを目指すべきか、成長分野に移るべきか、迷う人は多い。
車載・ロボティクスをはじめ、組み込みの経験が活きる分野の需要が伸びている。
本記事では、組み込みエンジニアの転職先を、業界別と大手企業の例で整理した。年収相場、転職先の選び方、自動運転・車載分野に移るときのポイントも解説する。
転職は、エンジニア専門のエージェント「テクノブレーン」で市場価値を確かめるのが近道だ。
テクノブレーンで転職を相談する
また、独立を考える人には、フリーランス向けの案件紹介「エンベスト」もある。全国52拠点を展開し、地方やフルリモートでの案件も取り揃えている。
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記事の目次
組み込みエンジニアの転職市場は?需要が広がる背景
組み込みエンジニアは、家電や産業機器、自動車などに搭載される制御ソフトを開発する職種だ。経験者の需要は高く、転職先の選択肢も多い。
転職を考える主な理由
転職の理由として挙がりやすいのは、次の3点だ。
- 年収や評価への不満
- 担当する技術領域を広げたい
- 働き方を見直したい
組み込みは、扱う製品が長く固定されやすい職種でもある。経験を活かしつつ、新しい技術領域に移りたい人が転職を考えやすい。
需要が高まる分野
組み込みの需要が高いのは、IoT、AI、車載などの分野だ。機器がネットワークにつながり、ソフトウェアで機能を更新する流れが強まっている。
特に自動車は、ソフトウェアの比重が大きく増えている。「SDV(ソフトウェア定義車両)」と呼ばれる考え方で、詳しくは「SDVの仕組みと自動運転との関係」で解説している。
自動運転で組み込みの需要が広がる理由
自動運転は、センサーの情報を処理し、リアルタイムで車を制御する。この仕組みは、組み込みの技術と重なる部分が大きい。
自動運転の求人は、2026年8月末時点で6,788件と、前年同月比14.3%増えた。増加の推移は「17か月連続で増える求人数の分析」にまとめている。組み込みの経験は、自動運転分野でも評価されやすい。
組み込みエンジニアの主な転職先【業界別】
組み込みエンジニアの転職先は、製品の分野で大きく6つに分けられる。それぞれの特徴を整理する。
自動車・車載(自動運転・ADAS・SDV)
自動車は、組み込みの需要が最も大きい分野の1つだ。エンジン制御、ブレーキ、車載インフォテインメントなど、搭載される制御ソフトは多い。
近年は、自動運転や先進運転支援(ADAS)の開発が加わった。自動車メーカーや部品メーカーのほか、自動運転のスタートアップも募集を出している。
成長分野で、最先端の開発に関わりたい人に向く。安全に関わるため、品質や安全性への意識が求められる。
産業機器・FA・ロボット
工場の自動化(FA)や産業用ロボットも、組み込みの活躍の場だ。制御装置やPLC、ロボットのコントローラの開発がある。
制御の知識を深め、長く安定して働きたい人に向く。大手メーカーの年収水準が高い分野でもある。
家電・民生機器
家電やカメラ、AV機器などの開発だ。製品が身近で、開発のサイクルが比較的短い。
ユーザーに近い製品づくりが好きな人に向く。IoT化により、ネットワークやクラウドとの連携の経験を積める。
医療機器
医療機器は、安全性や品質への要求が高い分野だ。検査機器や診断装置などの制御ソフトを担う。
品質重視の開発に携わりたい人に向く。法規制への対応が求められるため、経験が評価されやすい。
半導体・電子部品
半導体や電子部品のメーカーでは、製品に組み込むソフトや、製造装置の制御ソフトの開発がある。半導体製造装置のメーカーは、年収の水準が高い。
ハードウェアに近い領域で、専門性を高めたい人に向く。
通信・IoT
通信機器やIoT機器では、ネットワークの知識が活きる。センサーとクラウドをつなぐシステムの開発が中心だ。
ネットワークやクラウドの経験を積みたい人に向く。AIと組み合わせた製品の開発も増えている。
組み込みエンジニアの転職先になる大手企業【分野別】
大手企業は、年収や福利厚生の水準が高い傾向がある。転職先の候補として、分野別に代表的な企業を整理する。企業名は、組み込みエンジニアの転職先として複数のランキングで挙がる例だ。
電機・総合メーカー
ソニーグループ、日立製作所、三菱電機などが代表例だ。幅広い事業を持ち、家電、産業機器、インフラ、車載まで開発の領域が広い。
事業が多いため、社内で異動しながらキャリアを広げやすい。
FA・半導体製造装置メーカー
キーエンス、東京エレクトロン、ファナックなどだ。年収水準が高いことで知られる。
| 企業 | 平均年収の目安 |
|---|---|
| キーエンス | 2,039万円 |
| 東京エレクトロン | 1,354万円 |
| ファナック | 1,163万円 |
| ソニーグループ | 1,118万円 |
| AGC | 905万円 |
出典はギークリーの取引データと各社の有価証券報告書(2026年5月更新)で、組み込み・制御エンジニアの企業別年収ランキングによる。会社全体の平均年収で、組み込みエンジニア個人の年収を示すものではない。
自動車・部品メーカー
トヨタ自動車、デンソー、ヤマハ発動機などが挙げられる。自動運転やSDVの開発が進み、募集職種も広がっている。
自動運転ラボが確認した募集では、トヨタ自動車の事業戦略企画が年収500〜1,680万円、デンソーのAI・CGシミュレーションが500〜1,500万円だった。トヨタ系の求人の傾向は「トヨタ系企業に集まる自動運転求人の実態」で整理している。
自動運転のスタートアップも選択肢だ。ティアフォーの計画・制御職は約576〜1,392万円、Turingも組み込みに近いソフトウェアエンジニアを募集している。
電子部品メーカー
村田製作所やTDKなどだ。スマートフォンや自動車向けの部品を手がけ、部品に組み込むソフトの開発がある。
大手を目指すときの注意点
大手は、応募者の経験やスキルへの要求も高い。年収だけで選ばず、配属される部署や開発内容を確かめたい。
募集職種と自分の経験が合うかを、先に確かめるのが大切だ。大手のハイクラス求人には、エンジニア専門のエージェントが保有する非公開求人もある。
自分の市場価値を確かめたい人は、エンジニア専門のスカウトを試すのも手だ。
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組み込みエンジニアの年収相場
転職先を選ぶうえで、年収の目安は欠かせない。ここでは相場と、年収が上がりやすい条件を整理する。
平均年収と年代別の目安
ギークリーのデータでは、組み込み・制御エンジニアの平均年収は511万円、中央値は470万円だ(2026年5月時点)。
| 年代 | 平均年収の目安 |
|---|---|
| 20代 | 約417万円 |
| 30代 | 約504万円 |
| 40代 | 約664万円 |
| 50代以上 | 約711万円 |
年代が上がるほど、年収は高くなる。経験と役職によって、差が大きくなるのが特徴だ。
業界・企業による差
同じ組み込みでも、業界や企業で水準は大きく違う。FAや半導体製造装置の大手は、1,000万円を超える企業もある。一方、受託開発の企業は、これより低い傾向がある。
自動運転の分野では、中途採用の相場が700〜1,000万円とされ、1,000万円を超える求人も出ている。詳しくは「自動運転エンジニアの年収と応募条件」を参照してほしい。
年収を上げやすい経験とスキル
年収を上げやすいのは、次のような経験だ。
- IoTやAIなど、需要の高い技術の開発経験
- プロジェクトの管理や、設計の上流工程の経験
- 英語での技術的なやり取りの経験
マネージャー職になれば、年収が1,000万円以上になる可能性もある。専門性と上流工程の経験を、職務経歴に示すことが年収アップの近道だ。
年収アップを目指す人は、エンジニア専門のエージェントに相談し、市場での評価を知っておきたい。
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組み込みエンジニアが転職先を選ぶときの軸
転職先は、年収だけで選ぶと後悔しやすい。確認したい軸は5つある。
- 年収・待遇
- 開発する製品と技術領域
- 働き方
- 企業規模(大手・ベンチャー・受託)
- 将来性のある分野
年収はもちろん、残業時間や休暇、福利厚生も確かめたい。入社後の昇給の仕組みも、長期の収入に影響する。
大手は安定と待遇、ベンチャーは裁量と成長、受託開発は幅広い案件の経験が得られる。自分が何を重視するかで、選ぶ規模は変わってくる。
組み込みエンジニアの転職を成功させる方法
転職先を決めたら、探し方も重要だ。主な方法は4つある。
転職サイトで探す
転職サイトは、求人の数が多く、条件で絞り込みやすい。まず市場の相場感をつかむのに向いている。ただし、非公開求人は載らないことが多い。
エンジニア専門のエージェントを使う
エンジニア専門のエージェントは、技術の知識があるため、経歴を正しく評価してもらいやすい。非公開求人を紹介してもらえる場合もある。
スカウト型で市場価値を確かめる
スカウト型は、経歴を登録すると、企業やコンサルタントから声がかかる。自分の経歴にどんな評価がつくかを、客観的に確かめられるのが利点だ。
正社員以外の選択肢
正社員だけでなく、フリーランスとして案件を受ける道もある。経験を積んだ人は、単価の高い案件に挑戦できる。
エンジニア専門の転職エージェント「テクノブレーン」

テクノブレーンは、エンジニアに特化した、スカウト型のヘッドハンティングサービスだ。
運営はテクノプロ・ホールディングス傘下のテクノブレーン株式会社で、1992年の創業から30年以上の転職支援実績がある。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サービス形態 | スカウト型ヘッドハンティング |
| 対象層 | ミドル〜ハイクラスのエンジニア |
| 求人分野 | 機械系・電気系・IT/AI系、半導体、ロボティクス、組み込み、自動運転、AI開発 |
| 費用 | 求職者は無料 |
| 利用の流れ | 登録またはスカウト受信 → 技術領域別のコンサルタントと面談 → 公開・非公開求人の提案 → 書類添削・面接対策 |
組み込みから自動運転・AIまで、領域をまたいで求人を扱う点が特徴だ。
専門性を積んだ経験者で、市場価値を確かめたい人に向く。複数の技術分野を経験したミドル〜ハイクラス層は、特に相性がよい。
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フリーランスエンジニア向けの案件紹介「エンベスト」
エンベストは、フリーランスエンジニア向けの案件紹介サービスだ。
運営は株式会社BREXA Technologyで、IT・機械・電気・製造の分野の案件を扱う。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 利用者の平均年収 | 約840万円 |
| 累計取引社数 | 約5,100社 |
| 事業会社の案件比率 | 7割以上 |
| サポート拠点 | 全国52拠点 |
| 登録 | 無料、最短30秒 |
| 参画までの期間 | 最短7日 |
対象は、Webやクラウド、AIなどのIT系と、機械設計、電気・電子回路設計、制御設計などの機電系だ。
自動車やロボット、家電の分野にも対応する。フルリモートや週3日勤務などの案件もある。
実務経験が豊富で、独立や副業で単価を上げたい人に向く。専任のキャリアコンサルタントが、案件の紹介から参画後まで支援する。
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機電×ITに強いエンジニア転職「パーソルクロステクノロジー」

パーソルクロステクノロジーは、パーソルホールディングスのグループ会社で、エンジニアの領域を担う企業だ。
2023年1月に、パーソルR&D、パーソルテクノロジースタッフ、パーソルプロフェッショナルアウトソーシングの3社が合併して発足した。機電系とIT系の両方を扱うのが特徴だ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | パーソルクロステクノロジー株式会社(パーソルホールディングスのグループ会社) |
| 事業内容 | 機電系の設計・開発・実験、ITシステムの開発・インフラ設計・運用 |
| 対象分野 | 自動車、航空宇宙関連機器、家電、ロボット、ITシステム・アプリケーション |
| 働き方の目安 | 年間休日124日、有給消化率80.3%、在宅就業比率30.2% |
| 教育制度 | 1,400種類以上の学習講座、未経験者向けの入社後研修(1〜2か月) |
自動車やロボットなどの設計・開発を扱うため、組み込みエンジニアの経験が活きやすい分野と重なる。設計から実験・認証までを一括で担える点も強みだ。
機電とITの両方の領域で、幅広い開発案件に関わりたい人に向く。未経験からエンジニアを目指す人にも、研修制度がある。
一方、配属先によって業務内容や働く環境は変わる。雇用形態や配属の条件は、面談で確かめておきたい。
パーソルクロステクノロジーで、自分の経験が活きる求人を確かめたい人は、こちらから。
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自動運転・車載分野に転職するときのポイント
組み込みの経験者に人気が高いのが、自動運転・車載分野だ。転職を考えるときのポイントを整理する。
求められるスキル
自動運転の求人票でよく見かけるスキルは次のとおりだ。
- C++、Pythonなどのプログラミング
- Linux環境での開発とGitでの管理
- ROS/ROS2、CARLAなどのロボット・シミュレータ(歓迎されることが多い)
組み込みでC/C++の経験が長い人は、土台がすでにある。シミュレータやLinuxでの開発経験を足すと、応募の幅が広がる。
求められる経験
実機での開発経験は、評価されやすい。機能安全やサイバーセキュリティの知識を求める募集もある。自動運転は安全に直結するため、品質や検証への意識が欠かせない。
これまでの開発で、品質や検証にどう関わったかを示すと、選考で有利になる。
組み込みの経験を活かしやすい職種
組み込みの経験が活きやすいのは、次の職種だ。
- コントロール(車両制御)
- シミュレーション
- ネットワーク(通信)
- テスト・検証
転職のパターンは、異業種から入る、自動車業界内で移る、キャリアチェンジなどに分かれる。詳しくは「自動運転業界への転職パターンの一覧」で解説している。
自動運転・車載の求人を、専門のコンサルタントに相談しながら探したい人は、こちらから。
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よくある質問
組み込みエンジニアの転職先で人気の業界はどこですか?
自動車・車載、産業機器・FA、半導体の分野が人気だ。自動車は、自動運転やSDVの開発が進み、需要が伸びている。
大手企業に転職するには何が必要ですか?
募集職種に合う実務経験と、技術の専門性が求められる。職務経歴書で具体的な成果を示すことが大切だ。
未経験や経験が浅くても転職できますか?
経験が浅い場合は、受託開発の企業から経験を積む道がある。ただし、大手や自動運転のエンジニア職は、実務経験を条件にする募集が大半だ。
年収を上げるにはどうすればよいですか?
需要の高い技術の経験を積み、上流工程やマネジメントに関わると、年収は上がりやすい。
エンジニア専門のエージェントで、市場での評価を確かめるのも有効だ。
自動運転の分野でも組み込みの経験は活きますか?
制御やテスト、通信の職種で、組み込みの経験は活きやすい。自動運転の求人は、2026年8月末まで17か月連続で増えている。
30代・40代でも転職できますか?
年代別の平均年収は、40代が約664万円、50代以上が約711万円と、経験を積むほど高くなる。
経験を評価する募集は多いため、年代だけで難しいとは言えない。
フリーランスとして独立できますか?
実務経験が豊富なら、フリーランスとして案件を受ける道もある。独立前に、案件の条件と単価を確かめておくことが大切だ。
組み込みエンジニアの転職は、分野と選び方を決めて動こう
組み込みエンジニアの転職先は、自動車・車載、産業機器、家電、医療機器、半導体、通信・IoTなど幅広い。大手メーカーは年収の水準が高く、自動運転や車載は求人が伸びている。
転職先は、年収だけでなく、開発する製品や働き方、将来性も含めて選ぶ。自分の経験が評価される分野を見極めて、専門のサービスを使って動くのが成功への近道だ。
正社員の転職なら「テクノブレーン」で市場価値を確かめられる。独立や副業を考えるなら、「エンベスト」でフリーランスの案件を探せる。
まずは、自分の経験がどの分野で評価されるかを確かめることから始めよう。
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