Googleの自動運転タクシーが「逆走」!まるで高齢者

市民は「よくあること」とあきれ顔?



出典:reddit投稿動画

米国でサービスを拡大しているGoogle系の自動運転開発企業Waymo(ウェイモ)の自動運転タクシー(ロボタクシー)。ドライバーレスでの自動運転走行を行っており、世界で最も自動運転技術が進んでいる企業と言われている。

しかしテキサス州オースティンでWaymoのロボタクシーが逆走している様子がSNSに投稿され、話題となっている。「オースティンではよくある日常だ」との市民の声もある。同社の自動運転車が危険走行をすることはすでに当たり前の光景になっているのか。


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■地域住民は危険走行に慣れっこ?

「Just another day in Austin(オースティンでのありふれた一日)」とのタイトルが付いた動画が、掲示板型SNS「Reddit」に2025年12月半ばに投稿された。動画では運転席無人のWaymo車が逆走している様子が捉えられていた。Waymo車は右ウィンカーを出したもののなぜか左折し、ゆっくりとガソリンスタンドへ入って行く。乗客は乗っていないようだ。

▼Just another day in Austin|reddtt
https://www.reddit.com/r/Austin/comments/1pn88ah/just_another_day_in_austin/

周囲の車は慎重にWaymo車を避けながら走行している。空の様子から、早朝もしくは夕方に撮影されたものなのかもしれない。道路は渋滞していないものの途切れることなく車が走っており、一歩間違えば重大な事故を引き起こす可能性もあった。

この動画の投稿者が「ありふれた光景」としているように、このような危険走行をするWaymo車の様子はたびたび目撃されているようだ。


■サンフランシスコでも危険走行

出典:Waymoプレスリリース

Waymoがオースティンでロボタクシーサービスを開始したのは2025年3月だ。地元メディアによると、今回の危険走行のような事案はオースティンだけでも20件報告されているという。


最近では、同社のロボタクシーが警告灯を点灯させつつ停止標識を掲げて停車しているスクールバスを無視して通過したという事案があった。その後Waymoはソフトウェアのリコールを行っている。また立てこもり事件発生中の現場にWaymo車が突っ込むという出来事もあった。警官たちが銃を向ける中、容疑者が路上にうつ伏せで横たわっているわずか1メートルほど先をWaymo車が走行したというトラブルであった。このような事態を受け、NHTSA(米運輸省道路交通安全局)はWaymoに対し調査を開始している。

またカリフォルニア州サンフランシスコでは、Waymo車が地元商店街で親しまれていた猫をひいて死なせてしまったり、道路を遊んでいた犬をひいたりといった出来事もあり、地元住民の反感が高まっているという。

【参考】関連記事としては「Googleの自動運転タクシー、東京で来年展開か」も参照。


■Waymoの声明は?

Waymoの広報担当者はこれらの事案について、「Waymoにとって、安全は最優先事項です。それは私たちを利用してくださる乗客にとっても、そして道路を共有する全ての人々にとっても同様です」とテキサス州のメディアに対してコメントしている。そして「私たちはこのような事案を重く受け止めており、継続的な学習と経験を通じて道路の安全性を向上させていくことに全力で取り組んでいます」としている。

本来、自動運転車とは人間によるケアレスミスを決して起こさない高い安全性を持つとして開発されたものだ。世界の自動運転開発をリードするWaymoといえど、まだまだ成熟途中にあることが浮き彫りになった。

【参考】関連記事としては「Googleの自動運転車、ついに「人間超え」!死亡事故が9割減」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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