Googleの新ロボタクシー、「ワイパーが10本」の目撃情報

センサー用に超小型サイズを搭載



米国各地で自動運転タクシー(ロボタクシー)を実用化しているGoogle系の自動運転開発企業Waymo(ウェイモ)。同社が運行する自動運転車に新たな車種が加わることになった。中国の自動車メーカーである吉利汽車(Geely)系列のZeekr(ジーカー)と共同開発したEV(電気自動車)「Zeekr RT」だ。


なんと、この車両にはワイパーが10本も付いているといい、目撃情報がSNSで話題になっている。そのうちの8本は、長さ3インチ(約7.6センチ)という超小型ワイパーだ(以下のXの投稿の一番最後の写真がワイパーだ)。自動運転車にたくさんのワイパーを装備する目的とは?

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■ミニワイパーはどこに付いている?

出典:Zeekr/Waymo プレスリリース

全米各地で商用ロボタクシーサービスを展開しているWaymoは、これまでジャガーのEV「I-PACE」をロボタクシー車両に採用してきたが、新たに加わったZeekr RTはまだ運行デビューしていない。しかしWaymoの車両拠点に停車し、充電や整備などをされている様子を見ることができるという。

Waymoのロボタクシーは、カメラやレーダー、「自動運転の目」と言われるLiDARにより周りの状況を認識している。これらは車両の周囲に設置されたポッドに収められている。ワイパーはこういったセンサー類が正常に機能するため、汚れなどを拭き取る目的で付けられているのだ。

小さなワイパーは、ルーフ(屋根部分)の上に4つと、各ホイールの上の角に1つずつ付いている。そして通常サイズのフロントガラス用ワイパーも2本あるため、この車両には合計10本のワイパーが装備されていることになる。ワイパーの数では世界最多の車両になるのではないだろうか。


■センサー類の汚れ付着問題を解決

Waymoは、ワイパーの目的は「汚れや虫などの有機物、さらには雪といった異物からカメラのウィンドウを清潔に保つこと」だと説明している。ウィンドウをクリーンに保つことで、雨のほか霧や雪、さらにはヘッドライトや太陽の光に向かうような視界の悪い状況においても、視認能力が大幅に向上するのだという。


同社の自動運転車の各センサーには、コーティングやヒーターからワイパーやスプレーに至るまで、予防的な措置が施されている。センサーをいつ、どのように、どのような条件でクリーニングするかを検知し、指示する自動オンボード・クリーニング・システムを開発した。それにより、過酷な環境下でもセンサーを清潔に保ち、車両を常に走行可能な状態に維持することが可能となっている。これらのクリーニング全てについて、人間の手を介さずに行うことを実現した。

■「ならではの悩み」を1つずつ解決

人間が運転するクルマであれば、サイドミラーなどに汚れが付着し見えにくくなった場合すぐに拭くことができる。しかし自動運転車は自らそれをすることができない。Zeekr RTは、この問題を解決した画期的な車両になる。

しかしこれまでの自動運転車は、センサー類の汚れにはどう対処していたのだろうか。検知精度が劣っている状況で走行していたのだろうか。気になるところだ。

Waymoは現在、アリゾナ州フェニックスのほかカリフォルニア州サンフランシスコ、ロサンゼルス、テキサス州オースティンで無人運行サービスを提供している。このほか、シリコンバレーエリアやジョージア州アトランタ、2026年にフロリダ州マイアミとワシントン D.C.でもサービスを開始する計画を発表している。

Zeekr RTがワイパーを動かしながら自動運転走行している様子も、そのうち見かけることができるだろう。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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