
トヨタグループでクルマのサブスクサービスやMaaS事業を展開する株式会社KINTO(本社:愛知県名古屋市/代表取締役社長:小寺信也)の第7期(2024年4月〜2025年3月)決算公告が、このほど官報に掲載された。
売上高は前期比40%増の587億700万円、当期純利益は前期の赤字から転じ7億9,500万円の黒字であった。トヨタのサブスク部門として初の黒字化を達成したことになる。過去5期の売上高と純損益の推移は以下の通りとなっている。
<売上高の推移>
・第3期:32億9,600万円
・第4期:101億1,900万円
・第5期:198億3,300万円
・第6期:417億3,700万円
・第7期:587億700万円
<純損益の推移>
・第3期:▲57億2,600万円
・第4期:▲62億1,400万円
・第5期:▲39億1,700万円
・第6期:▲5億8,900万円
・第7期:7億9,500万円
※▲はマイナス
記事の目次
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■第7期決算概要(2025年3月31日現在)
貸借対照表の要旨(単位:百万円)
▼資産の部
流動資産 16,873
固定資産 173,528
資産合計 190,402
▼負債及び純資産の部
流動負債 48,983
・賞与引当金 312
固定負債 138,411
・退職給付引当金 80
株主資本 3,007
・資本金 12,450
・資本剰余金 12,450
・・資本準備金 12,450
・利益剰余金 △21,892
・・その他利益剰余金 △21,892
負債・純資産合計 190,402
損益計算書の要旨(単位:百万円)
売上高 58,707
売上原価 51,906
売上総利益 6,800
販売費及び一般管理費 6,065
営業利益 735
営業外収益 71
営業外費用 3
経常利益 803
税引前当期純利益 803
法人税、住民税及び事業税 8
当期純利益 795
■グループでサブスクを担うKINTO
KINTOは、クルマのサブスクサービスの運営会社としてトヨタ自動車が2019年1月に設立した企業だ。
「モビリティプラットフォーマーのトップランナーとして一人ひとりの『移動』に『感動』を」をビジョンに、新車のサブスク「KINTO ONE」や、通常のKINTO ONEに「クルマの進化=アップグレード」と「クルマの見守り=コネクティッド」というトヨタの先進サービスを追加した新しい形のサブスクサービス「KINTO Unlimited」などを展開している。
KINTO ONEは、クルマにまつわる費用が全て月額に含まれ毎月定額で利用できるサービスで、2019年3月に東京でトヨタ車のトライアルをスタートさせた。その後同年7月に全国展開、2020年1月にはレクサス車もラインアップに加わった。2024年5月からはSUBARU車も選択できる「SUBARU×KINTO」もスタートした。

■「クルマ×駐車場×オフィス」も
KINTO ONEでは、プラグインハイブリッド車(PHEV)の取扱いを2024年8月に開始した。また福祉車両サブスク「KINTO care」の提供をスタート、身体の不自由な人が外出のために使用する福祉車両を1カ月単位で利用可能、かつ申込金・中途解約金は不要とすることで、福祉車両を必要とする人がより気軽に利用できるサービスを実現した。
2025年5月には、KINTOと月極駐車場のオンライン契約サービス「Park Direct(パークダイレクト)」を運営するニーリー、国内最大級の賃貸オフィス検索サイト「オフィスナビ」などを運営するオフィスナビが業務提携を開始した。
これにより、モビリティとワークプレイスという事業運営に不可欠な要素を包括的に支援することが可能になった。相互送客を行うことで、顧客の生産性向上および効率的な職場環境構築をサポートし、企業のさらなる成長を後押ししていくという。
■連続黒字化を達成するかに注目
クルマのサブスクやカーリースは各社が展開しているが、メンテナンスや保険は月額に含まれていない、もしくはオプションで追加というサービスも多い。その中でKINTO ONEは、税金や自動車保険、車検・メンテナンスなど 車の維持に必要な費用が月額にコミコミで、「クルマのサブスク」という名称に最も近いサービスだと言える。
2024年1月にはKINTO ONEの累計申込み数が10万件を突破したことを発表しており、現在も利用者は増加中だ。今後も人気の高まりとともに、KINTOの業績もますます向上していく可能性が高い。次回の決算にも注目したい。
※官報に掲載された決算公告に関する記事は「自動運転・MaaS企業 決算まとめ」から閲覧頂くことが可能です。
【参考】関連記事としては「トヨタのサブスク、KINTOが「売上2倍強」で黒字化目前!第6期決算」も参照。