ライドシェアで年収1,000万円も!自動運転&MaaS、気になる求人4選【2024年6月】

自動運転関連の技術者、進む高年収化



2024年4月から始動した「日本版ライドシェア」。まだ限られたエリア・時間帯のみでの提供となっているが、今後のエリア拡大や需要増を見込みライドシェアドライバーを募集するタクシー会社が増えている。


また国内各地で自動運転車の実装が進むなか、関連技術の開発やMaaSを手掛ける人材の募集も多く、その領域はより幅広くなってきている。

自動運転ラボ恒例の「気になる求人」記事の2024年6月版では、各社が公開している案件から、特に注目したい自動運転&MaaS案件をピックアップして紹介していく。

■フジタクシーグループ:ライドシェア夜勤ドライバー

愛知県名古屋市のフジタクシーグループでは、ライドシェア夜勤ドライバーを募集している。勤務時間は19:00~翌6:30(休憩2時間26分)でシフト制、総労働時間は1週あたり45時間となっている。

夜勤のみの勤務のため日勤よりも給与設定が高く、月給は一律手当を含み30〜95万だ。最大月給の95万を得られるとするなら、年収1,000万円超えも夢ではないということだ。求人情報には「社歴や年齢に関わらず頑張った分しっかり還元!」との記載がある。


普通自動車免許取得後1年以上であれば、経験や年齢は不問だ。会社負担で二種免許の取得も可能だという。ライドシェアドライバーを経験してからタクシードライバーになるという方法もあるようだ。

https://next.rikunabi.com/viewjob/jk17a9620fb828055b/

■アグリッター:自動運転におけるアルゴリズム開発

技術開発・研究開発の技術支援事業を展開するアグリッターでは、自動運転製品(自動運転、自動駐車、自動バレー駐車システム)における画像センシング技術の研究やアルゴリズム開発などを担当する人材を募集中だ。無期雇用派遣の正社員採用で、10名以上を採用予定だという。

応募の際の必須条件は、画像処理・認識、AI、データサイエンス、プログラミング(Python、C、C++)のいずれかの経験があることだ。未経験者には入社後にプログラミングやCADなど、現場で必要になる基礎スキル研修を社内で実施しているという。


勤務地は愛知県刈谷市で、リモートワークが推奨されている。試用・研修期間は6カ月。月給は52〜70万円となっており、給与例として入社5年目・係長クラス・32歳で1,120万円との記載がある。

https://jp.indeed.com/viewjob?jk=9155cdbde0f282dc

■日産自動車:【第二新卒】技術系総合職

日産では、技術系総合職として経験や適性に応じたポジションを募集している。具体的には、「自動運転技術開発(センシング、ADAS、走行制御など)」「コネクテッド技術開発(マルチメディア、ビックデータ、クラウドシステムなど)」「電動化技術開発」「車両性能開発(性能設計)」「電子電装技術開発」といった分野になる。

応募には、大卒以上で何かしらの開発経験もしくはITエンジニアの実務経験が必須となる。さらに、TOEIC・IP500以上もしくはTOEFL iBT52以上のスコアまたはそれに準ずる英語力も必要だ。自動車業界での実務経験や部品メーカーでの研究・開発の経験などがあればさらに望ましいとしている。

勤務地は、神奈川県の先進技術開発センター・総合研究所(追浜地区)・テクニカルセンターのいずれかで、将来的に国内・海外拠点へ転勤の可能性がある。月給は修士卒で27万円、大学卒で25万円、入社時の想定年収は450~550万円となっている。

https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchDetail/j_jid__3010199430/-tab__jd/-fm__jobdetail/-mpsc_sid__10/

■駅探:マーケティング職(企画)

乗り換え案内などを手掛ける駅探では、近年は乗換案内のデータをはじめとする自社ノウハウや他社連携の組み合わせにより、サービス領域の拡大・多角化を進めているという。

同社は、駅探の乗換案内サービスとその利用者、経路検索や運賃検索等のAPI、時刻表やスポットのデータを活用した新しいサービスを企画する人材を募集している。サービスの企画・立ち上げから事業運営までを幅広く担当するという。

具体的には、予実管理や目標・KPIの設定、プロジェクトマネジメントなど事業運営に関する業務のほか、サービスの企画、予算作成、マーケティングに関する業務、アライアンス先との折衝、契約に関する業務などが挙げられている。

勤務地は東京都千代田区だが、在宅勤務制度も導入しているという。年収は650〜850万円となっている。

https://jp.indeed.com/viewjob?jk=0ecf20f2f3e6643a&tk=1i110lfuugcmi801

■年収1,000万円オーバーの求人も多数

少し前は、自動運転・MaaS業界で年収1,000万円の求人を見かけることはほとんどなかった。しかし最近では専門の技術があれば、1,000万以上の高年収を提示されることも多くなってきているようだ。その傾向はスタートアップなど中小企業で顕著だ。

またタクシー業界でも、ライドシェアドライバーに限らずタクシードライバーもタクシー需要の増加とともに高収入を得ることができる職種となってきている。求人情報で提示されている年収には、いまどんな技術やサービスが必要とされているか、その人材が足りていないのかという、日本の現状が如実に反映されている側面もある。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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