トヨタ自動車は5月10日午後、2023年3月期(2022年4月〜2023年3月)の通期決算を発表した。業績について説明があったあと、佐藤恒治社長は「成長領域への戦略的取り組みに注力する」と強調した。
2026年に投入予定の新しいモデルでは、3つのプラットフォーム「ソフトウェアプラットフォーム(arene OS)」「電子プラットフォーム」「車台」の全てを刷新し、新たな車両パッケージのモビリティの実現を目指すとした。
このうちarene OSは、トヨタがすでに計画を明らかにしている次世代車載OSで、車両のさまざまな機能をAPIの形で利用可能にし、車両に容易に実装できるオープンなプラットフォームと位置づけられている。
2024年3月期の研究開発費と設備投資の合計額の見通しは3兆1,000億円規模になるとし、未来投資として「カーボンニュートラル・電動化」「ソフトウェア」「モビリティ」に注力することも強調した。
■純利益は13.3%減の2兆4,929億円
営業収益(売上高)は前期比18.4%増の37兆1,542億円、営業利益は同9.0%減の2兆7,250億円、純利益は同13.3%減の2兆4,929億円だった。営業収益は増加、営業利益と純利益は減少した格好だ。
営業利益の増減要因としては、為替変動の影響によって1兆2,800億円の増益、資源価格の高騰によって1兆5,450億円の減益だった。
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