米GM傘下Cruiseはこのほど、2022年末までに自動運転のテストをサンフランシスコの全エリアに拡大する計画があることを明らかにした。
テスト車両の役目は、市内の道路を走行しながらデジタル地図を作成しつつ、自動運転車が安全に走行するための方法をAIに学ばせるというものだ。報道によれば、現在、Cruiseの自動運転テスト車両はサンフランシスコの70%のエリアを走行領域としている。
Cruiseはすでに自動運転タクシーを一般向けに無料で展開しており、自動運転テスト車両の走行領域をサンフランシスコ全域に拡大するということは、この自動運転タクシーの走行エリアもサンフランシスコ全体に拡大しようという計画なのだろう。
■2030年に「無人タクシー100万台」を目指すCruise
サンフランシスコでは、自動運転タクシーの商用展開で「世界初」の称号を持つGoogle系Waymoも事業を展開している。GM Cruiseは世界初の称号はWaymoにとられた分、今後の事業展開ではWaymoに負けるわけにはいかない。
そうした意味でも、サンフランシスコでの自動運転タクシー事業はGM Cruiseにとって一際重要度が高い。
そんなCruise社は自動運転タクシー事業に関し、2030年に向けて2つの大きな目標掲げている。2030年までに自動運転タクシーの車両数を100万台まで増やすということと、そして年間500億ドル(約6兆5,000億円)の収益を上げることだ。
また、CruiseはWaymoに比べて海外展開に積極的で、2023年からドバイで自動運転車を使った無人サービスを開始する点にも注目だ。CruiseとWaymoの自動運転タクシーの事業競争がどのような展開を見せていくのか、引き続きウオッチしていきたい。
▼Cruise公式サイト
https://www.getcruise.com/
【参考】関連記事としては「GM傘下Cruise、自動運転タクシー「2030年に100万台」」も参照。