KDDI株式会社とアイサンテクノロジーは2021年10月18日までに、国立研究開発法人「情報通信研究機構」による「Beyond 5G研究開発促進事業」に関する公募において、「ドローン・自動運転車の協調制御プラットフォーム」が採択されたことを発表した。
Beyond 5Gとは、5Gの次の世代の新たなネットワークのことを指す。5Gの実用化がいよいよスタートしたが、2030年代には5Gの次の新たな通信技術が実現すると予測される。いわゆる「6G」のことを指すが、5Gよりも低遅延・高速といった強みを持つことが考えられる。
ドローン・自動運転車の協調制御プラットフォームではこのBeyond 5Gを活用し、ヒトやモノに関して最適な移動手段を提供することを目指していくという。
■Beyond 5Gを「モノの配送」を制御・最適化する
例えばBeyond 5Gを活用して「モノの配送」を制御・最適化するケースでは、まずドローンや自動運転配送車の運行情報や積み荷の情報、気象情報、道路情報などを収集し、その後、こうした情報を基に算出した最適な配送方法をドローンや自動運転車に指示する。
その後、遠隔監視によって配送が安全に行われているか、確認する。遠隔監視にBeyond 5Gを活用することで、低遅延・高画質な遠隔監視が可能になるという。
以下が、「ドローン・自動運転車の協調制御プラットフォーム」を配送で活用する際のイメージ画像だ。
報道発表では、2022年度以降に「ドローン」「自動運転」「ヒト」の組み合わせによる配送の効率化を実証実験で試すとしている。
■徐々に動き出す6G想定のプロジェクト
「ドローン・自動運転車の協調制御プラットフォーム」ではモノの移動のほか、人の移動や防災、インフラ点検などもテーマとなっているようだ。
現在はやっと5Gが社会実装され始めた局面だが、すでにこのような6Gを想定したプロジェクトも動き出している。両社の取り組みに、引き続き注目していきたい。
【参考】関連記事としては「自動運転と「6G」、進化はさらに」も参照。