大手自動車メーカーであるホンダの米国現地法人アメリカン・ホンダモーター社(本社・米カリフォルニア州/神子柴寿昭社長)は4月10日、米国内におけるホンダ独自の安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダセンシング)」搭載車の累計販売台数が100万台を突破したと発表した。
ホンダセンシングは2014年に発表された安全運転支援システムで、完全自動運転の実現に必要な各種技術などを備えていることで知られる。運転の主体は「運転手(人)」だが、一部をシステム側が担うため、自動運転レベルとしては「レベル2」(部分運転自動化)に相当するとも言われている。
具体的には、ホンダセンシングでは車体前方の状況を認識するためのミリ波レーダーと単眼カメラと、ブレーキやステアリングを制御する技術を併用することなどにより、ドライバーによる快適な運転や交通事故の回避をサポートする。
【参考】自動運転レベルの各レベルについての詳しい定義や説明については、「自動運転レベル0〜5まで、6段階の技術到達度をまとめて解説 」を参照。
ホンダセンシングは米国においては、2014年10月から販売しているミドルサイズSUV「CR-V」から搭載がスタートし、日本国内においては2015年1月に販売開始した上級ミニバン「ODYSSEY(オデッセイ)」から搭載している。
報道発表によると、ホンダセンシングを搭載した車両の米国における販売では、2017年には月間で平均5万台以上を達成しており、2016年同期と比較した場合に倍に増えるなど好調に推移している。また同社の2018年モデルにおいては、ホンダセンシングの搭載率は69%と高くなっているという。
ホンダなどの大手自動車メーカーなど20社は、米国内で新車販売するほぼ全ての車両に、自動緊急ブレーキ(AEB)を搭載していくことを目指し、既に合意している。合意によれば、実現目標は2022年までとされている。一方でホンダは2020年には、他社に先駆けて自動緊急ブレーキを標準的に装備していきたい考えだ。
ホンダは報道発表で、交通事故などが起きない社会を現実にしていくための取り組みについて言及した上で「これからも安全技術、商品の研究開発、普及に取り組んでいきます」とコメントを添えている。
【参考】この記事の詳しい内容については、ホンダの「プレスリリース」を参照。