米調査会社ピッチブックは2019年8月27日、主要なベンチャーキャピタル(VC)による自動運転領域への投資動向についてまとめたレポートを発表し、2018年は世界全体での投資額が初めて100億ドル(約1兆600億円)を突破したと明らかにした。
レポートによれば、2018年のVCによる投資額は前年比で約2.6倍となる総額103億ドル(約1兆1000億円)に上ったという。投資の実行件数は146件。2019年に既に確認できているVCによる投資案件の総額は32億ドル(約3400億円)で、案件数で言うと64件だという。
ピッチブック社は、主要VCが過去に実行した自動運転領域への投資件数もランキング化して発表している。そのランキングは以下の通りだ。
1位(17件):Trucks Venture Capital
2位(13件):New Enterprise Associates
3位(12件):Toyota AI Ventures
3位(12件):Maniv Mobility
5位(10件):Y Combinator
6位(9件):Motus Ventures
6位(9件):Plug and Play Tech Center
6位(9件):Robert Bosch Venture Capital
6位(9件):Sequoia Capital China
6位(9件):IDG Capital
6位(9件):Intel Capital
このうち3位にランクインしている「Toyota AI Ventures」はトヨタが2017年にシリコンバレーに設立したコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)で、2016年10月から2019年2月にかけ、下記の企業に出資を行っていることが確認できているという。
2016年10月:Nauto
2017年 7月:Nauto
2017年10月:Realtime Robotics
2017年11月:Blackmore
2018年 2月:May Mobility
2018年 5月:Metawave
2018年 5月:Parallel Domain
2018年 6月:Boxbot
2018年10月:Perceptive Automata
2018年11月:Apex.AI
2018年11月:Connected Signals
2019年 2月:May Mobility
自動運転領域ではスタートアップ企業やベンチャー企業が続々と誕生している。ただ開発拠点の整備や技術開発、エンジニアの雇用のために、多額の資金を必要とすることも少なくない。こうした資金ニーズを下支えしているのがVCや投資ファンドで、Toyota AI Venturesが出資している企業をはじめ、一定程度の資金調達を達成しているスタートアップは数多くある。
【参考】関連記事としては「トヨタの自動運転領域における投資まとめ」も参照。
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