中国東部・山東省の山間部にある高速道路が、自動運転技術をテストするための区間として、中国当局から指定を受けていることが分かった。South China Morning Postが報じた。
区間の全長は26キロとされ、トンネル3カ所や橋、3カ所の高速道路ステーションを有しているという。自動運転システムの路車間連携に関するテストするためのさまざまな通信機器なども道路に取り付けられているようだ。
報道によれば、テスト区間の整備には中国の通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)や移動体通信事業大手・中国移動(チャイナ・モバイル)が関わっているという。
自動運転技術は仮想空間での動作テストも重要だが、並行して現実空間でのテストは必須だ。既存インフラを利用したこうしたテスト区間の設置は中国国内で技術開発を行う企業にとっては歓迎されるだろう。
【参考】関連記事としては「自動運転車に実証実験・テスト走行が必須な理由 実用化に向けて回避すべき危険・リスクは?」も参照。
■日本、そして世界の実証環境は?
日本国内ではこのように公道における長い区間を自動運転の試験用を設定するという事例はまだみられない。今回の中国のような取り組みが日本で実現できるかは未知数であるものの、もし実現すれば開発企業側には喜ばれるはずだ。
その一方、自動車学校の跡地を活用した自動運転AI向けのコースが設置されるなど、開発各社が独自の工夫をしながらよりよい実証実験の環境を整えようと努めている。海外では「自動運転シティ」を作るという取り組みもあり、日本としては要注目だろう。
【参考】関連記事としては「“住めない街”続々…自動運転テスト向け、仮想の”人”も歩き出す?」も参照。
“住めない街”続々…自動運転テスト向け、仮想の”人”も歩き出す? https://t.co/ySg6Q4b5xW @jidountenlabさんから
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) June 26, 2018