大分のAPC社、「目視の自動化」技術を展示 重機の自動運転化にも応用化

4つの動作を不要に



製造業向けを中心にソリューション提供している株式会社APC(本社:大分県大分市/代表取締役:佐藤隆己)は、空間・環境認識や物体認識を行う「目視の自動化」技術を、2019年2月6日から3日間、東京ビッグサイトで開催される「ものづくりAI/IoT展」で展示している。


同社の目視の自動化技術は、フォークリフトや重機等の特殊車両の自動運転化にも応用が可能だ。そのほかにも不良品の検出やミリ単位のスレ検知、危険エリア進入時の警告などに使えるとしている。

この目視の自動化技術は「読み取る」「重ねる」「見分ける」「数える」という4つの機能を持つ。具体的にはこれまで目視で行なっていた作業をカメラの画像を解析し、アナログメーターの数値の解析とデジタルデータへの変換、カメラ撮影画像の解析と異常検出、材料の断面写真から自動で枚数計算を行うといった複雑な処理が可能だ。こうした情報処理技術は、集中処理やクラウド処理によって用途に応じ最適なプログラムが組め変えることができるという。

「目視の自動化」業務プロセス=出典:APC社プレスリリース
■「自動運転の目」と呼ばれるLiDAR技術も搭載

注目したいのが「自動運転の目」とも呼ばれるLiDAR(ライダー)技術を搭載している点だ。レーザーレーダーや赤外線レーザーを使い、物体からレーザーが返ってくる時間で物体との距離や進んでいる方向を検知でき、光学式カメラやミリ波レーダーの欠点である視界不良の中での認知や距離の測定などの課題を解決できる技術として注目される。

APCは、オフィスや工場内の自動化や業務効率の改善を行うハードとソフトウェア両面の開発、各種センサーなどの研究・開発などを行うメーカー。2018年12月にはウェブカメラを搭載したヘルメットとスマートフォンを連携させ、作業者と遠距離にいる管理者をリアルタイムにつなぐデバイスを発表していた。


同社が出展するものづくりAI/IoT展は国内では大規模な見本市で、最先端のIT技術から自動車にも応用できる各種センサー類の展示、モノづくりの設備や技術の展示、航空・宇宙分野の技術などが展示される。


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