テスラ魔の1週間…時価総額でGM下回る、イーロン・マスク氏が会長職辞任

前日比14%近くまで下落



米電気自動車(EV)大手のテスラ(本社:カリフォルニア/CEO:イーロン・マスク)の株式時価総額が一時、米自動車メーカー大手のゼネラル・モーターズ(本社:デトロイト/CEO:メアリー・T・バッラ)=GM=を下回り、ニューヨーク市場における米自動車メーカーの首位の座から陥落した。2018年9月28日に前日比で14%近くテスラの株価は下落した。ゼネラル・モーターズは2017年4月以来、1年5カ月ぶりに首位に返り咲いた形。


テスラの株式時価総額が下降した原因は、2018年9月27日にテスラの最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスク氏が、米証券取引委員会(SEC)に提訴されたことを嫌気する動きが強まったからだ。

全ての発端となったのは、2018年8月7日にマスク氏がTwitterでツイートした言葉だ。まだ資金調達の最中であったにもかかわらず、マスク氏は「1株420ドルでテスラ社を非上場化することを考えている。資金は確保した」という言葉をツイート。SECはマスク氏が投資家たちを混乱させたと指摘した。

なお2018年10月2日現在はマスク氏とSECは和解を果たしている。しかし和解の代償として、マスク氏は会長職を辞任するとともに、2000万ドル(約22億円)にも上る罰金を投資家たちに支払った。

またマスク氏は2018年9月30日にテスラの社内メールで、全社員に向けて「テスラは利益を計上できるまで非常に近い場所まできている」という旨のメールを送った。その言葉がこれからどれほどの信憑性を持つのか分からないが、非常に厳しい状況でのマスク氏の手腕が問われるのは確かだ。




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