これまでホンダが先進運転支援システム(ADAS)「ホンダ・センシング(Honda SENSING)」で使用する単眼カメラは日本電産エレシス製だったが、2017年に主力セダン「シビック」と軽自動車「N—BOX」に実施した全面改良の際に、ドイツ自動車部品大手のボッシュ製に変更したことがこのほど明らかになった。
ボッシュ製の単眼カメラによって、ADASの自動ブレーキにおける昼間の歩行者検知性能が向上したという。ボッシュ製の単眼カメラは、英ジャガー・ランドローバーなどが自動ブレーキ用のセンサーとして採用しているが、日本の自動車メーカーとしては、ホンダが初めて採用したという。
今後もホンダはホンダ・センシング用の単眼カメラにはボッシュ製を使うことを決めているという。新型車にとどまらず、既存の車種も全面改良の時期に照準を合わせ、日本電産エレシス製からボッシュ製に切り替える予定のようだ。
■ボッシュ製の単眼カメラの優れた点は?
ボッシュ製は日本電産エレシス製と比較すると価格が安めだが、水平検知角の広さや歩行者の認識精度の高さに定評がある。そのため、急に飛び出す歩行者などを検知しやすいという特徴がある。ボッシュ製の単眼カメラを搭載した車両は、2018年5月31日発表の2017年度「自動車アセスメント(JNCAP)」における予防安全性能評価でも上位に位置した。
ボッシュ社は事故データ解析技術などでも世界的に評価が高い。自動運転に関連した部品開発分野などでは日本のデンソーなどと覇権争いを続けている。
AI開発を自動運転レベル4,5のキーテクノロジーととらえ、開発加速へ デンソーと覇権争う独ボッシュ、米シリコンバレーに自動運転・AIの新開発拠点 https://t.co/53v0JTMUmq @jidountenlabさんから
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) May 8, 2018
【参考】ボッシュ社の事故データ解析技術などについては「独ボッシュの事故データ解析技術、警視庁も注目 自動運転開発も加速|自動運転ラボ 」も参照。