中国のスタートアップ企業Roadstar.ai(ロードスター・エーアイ)社は2018年5月18日、「シリーズA」と呼ばれる創業初期の資金調達で1億2800万ドル(約142億円)を確保したと発表するとともに、自動運転レベル4(高度運転自動化)を実現するテクノロジー・キット「Aries(アリエス)」を公開した。設立からわずか1年の新興企業が、大手自動車メーカーや部品メーカーなどから大きな注目を浴びている。
【参考】詳しくは同社が公式発表した「プレスリリース」も参照。自動運転レベルについては「自動運転レベル0〜5まで、6段階の技術到達度をまとめて解説|自動運転ラボ
今回発表したアリエスは、最も費用対効果が高いLiDAR(ライダー)を搭載した最初のワンケーブル自動運転ソリューションで、異なるブランドやタイプのセンサーと互換性があり、レベル4パフォーマンスを車両1台当たり5万人民元(約87万円)未満のコストで実現することが可能になるという。
【参考】LiDARは光を使ったセンシング技術を活用し、自動運転車の周辺環境を認識する。自動運転の「目」としても位置付けられる。詳しくは「自動運転の「目」は800万円!?次世代センサーLiDARの最前線を追う|自動運転ラボ
Roadstar.aiは自動運転レベル4の自律的な運転技術を専門とするAI(人工知能)開発企業で、グーグルやアップル、電気自動車(EV)製造のテスラ、米半導体大手のエヌビディア、中国に本社を置く百度(バイドゥ)USAのエンジニアらによって2017年5月に設立された新興企業。
中国の深圳(しんせん)と米シリコンバレーに2カ所の研究開発センターを開設し、独自に開発した2つのコア技術である「HeteroSync」(ヘトロシンク)と「DeepFusion」(ディープフュージョン)を武器に、世界的なサプライヤー企業や自動車メーカーと正式なパートナーシップを構築している。