ロシアのネット検索最大手Yandex(ヤンデックス)が、2020年12月から自動運転宅配ロボットによるサービスを本格的に開始したようだ。モスクワの中心部において雪道でも難なく移動する様子が、公開されたYouTube動画で確認できる。
Yandexは食品配達サービス「Yandex.Eats」において、「Yandex.Rover」と呼ばれる小型の6輪型自動運転宅配ロボットで飲食の配達を開始したことを発表している。
このロボットはYandex.Eatsのアプリで注文を受けるとレストランに向かい、品物を受け取り、依頼主の場所まで配達を行う。ユーザーはアプリを通じてロボットの位置を把握することができ、到着するとアプリでロックを解除して品物を受け取ることができるという。
現在このサービスの提供はモスクワの一部地域のほか、モスクワの東約750キロにあるカザン郊外のハイテク開発公園、イノポリスでも利用できるようになっている。ここは、Yandexが自動運転車とロボタクシーサービスの実証実験を行っている場所でもある。
ちなみにYandex.Roverを使った自動運転宅配サービスの試験運用は、2019年11月からモスクワのYandex本社で開始していたようだ。
■コロナ禍を追い風に開発各社が事業展開をスピードアップか
Yandex.Roverのような歩行に近い速度で自動宅配を行うロボットは、アメリカにおいてはStarshipやAmazonなどがすでにサービスを実証的に一部実用化させている。日本ではZMPの「DeliRo」などがあり、中国でもこうしたロボットが多数開発されている。
新型コロナウイルスの感染拡大は、こうした自動運転宅配ロボットの有用性を改めて世間に広めた。そのため今後、Yandexを始めとした開発各社はさらに事業展開のスピードを上げていくことが予想される。
【参考】関連記事としては「自動運転の宅配ロボット(デリバリーロボット)取組事例まとめ!」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) November 12, 2020